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  • 2015/08/31(月) 20:50:28
 管理会社から送られてきた契約更新書類、更新する場合は署名捺印して返送するが、これをただ放置しておけばよい。そして、そのまま契約が満了する日まで待ち、満了日以降もこれまでと同じ家賃を払い続ける。もちろん、更新料は1円も払わない。

「そんなことしたら、大家に追い出されてしまう」

 そう心配するかもしれないが、現実には、まずそんな事態は起こらない。なぜならば、店子は「借地借家法」という法律で手厚く守られているからだ。詳しくは次回解説するが、一般の賃貸住宅の契約において、契約期間満了後も家賃を滞納することなく住み続けていれば、たとえ大家と条件面で合意に達していなくても、契約が満了した後、これまでと同じ条件で契約は自動更新されたものとみなすことになっているのである(借地借家法第26条に規定。これを「法定更新」と呼ぶ)。

 しかも、そうして法定更新された契約は「期間の定めのないものとする」とされているため、一度自動更新してしまえば、これまで2年ごとに払っていた更新料は、よそに引っ越さない限り、永遠に払わなくてよくなる。

 大家サイドとしては、それでも更新料を取りたかったら、改めて家賃交渉のテーブルにつき、多少の譲歩をした額で店子と契約を正式に締結する(「合意更新」と呼ぶ)しかない。つまり、家賃を下げずに更新料をあきらめるか、更新料は通常通りもらう代わりに家賃を下げるか、そのどちらかを選択するしかない事態に追い込めるのである。

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