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  • 2012/06/23(土) 20:31:32.19
前スレ:上代特殊仮名遣い
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1305988303/

立てた

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  • 949
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  • 2014/05/07(水) 21:52:26.52
ちょっと脇道にそれてるから本題に戻そう

>>928
>一方で、ウ段とオ段は母音としては全ての方言で /u/ に合流している。
>奄美語では一部に /o/ が対応することがあるが、前後の環境により、一度 /u/ に合流したものの一部が /o/ に変化したとも言われている。
どうもそれだけでは説明つかない節がある。
第一に、>>279のリンク先のパッパラルド説によれば、奄美の加計呂麻方言と八重山の波照間方言で、共通の語においてオ段がoで現れる。
祖語のアクセント等が関係あるのかもしれないが、現時点ではまだ誰も決定的な理由を説明できていないようだ。
第二に、特に語中の*koがho>oと変化した場合は必ずoが現れる。tokoro>tohoro>to:ro>toro(所)など。
沖縄にもそれらしき例がある。
ttp://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/nkjn/details.php?ID=NK60325
>ヨーネー
>『混効験集』の「よこなひ(乾・時候)」の項に「宵也 やうなひ共」とある。
ちなみにこの語は奄美でもヨネという(奄美から沖縄へ借用されたか??)。

あとどこで読んだか忘れたんでソース出せなくてすまんが、沖縄本島のどこだかの方言でもわりと最近まで
オ段をʊで発音して区別していたとか、伊波普猷か誰かが書いていたような気がした。

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  • 950
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  • 2014/05/07(水) 22:19:36.25
おみ どんごどんて

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  • 951
  • 699
  • 2014/05/07(水) 22:44:04.48
>>918
松森説の意義を、特別に重要視して唱導したい気持ちはわかるけど…

>B・C系列と三・四・五類の間には相当大きな所属語彙のズレがあり、
>三類だがC系列という語彙もいくつか存在するし、
>四類 【  ・  五  類  】 は 『B系列とC系列に【  ほ  ぼ  半  々  】に分かれて』所属している。
(強調処理は俺)

これは言いすぎだよ。5類の系列は明らかにC寄りに偏っており、B所属は少数例外に属する。
「金田一旧通説に対する、松森の問題提起」という段階では、
ABC系列論の独立性は、強く主張されて然るべきものではある。

しかし、松森説が、主流学説として完全承認された現在では、
むしろ、金田一通説から平山くらいまでの旧通説が、系列論を「低起類における類の例外」として片付けた、
その意義(=つまり、従属性を以って理解し得るような偏りがあったこと)が、
今度は裏返しの問題として、無視できないものになる。
松森派(本人ではなく)は、系列を類と対等に並べたいという気持ちが強すぎて、系列を金科玉条にしすぎ。


俺がここに着目するのは、系列と類との間の偏りで、「4類と5類」との間に離隔があることなんだ。
つまり、琉球方言は、4類と5類の区別を、傾向として緩やかに保存していることになる。
松森信者は、系列の独立性にこだわって、「どっちも半々」と強引に主張するため、
皮肉にも、この重大な問題を見落としてしまう。

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  • 952
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  • 2014/05/08(木) 02:16:05.78
>>945
大したことないよググれば出てくるし

>では、琉球諸語で、ヤマト・ヤマトンチュっていう言葉は、各方言で大きな差異はありますか?
ヤマトという語自体は各方言で語形に大きな差が付きにくいと思うが与那国ではたしかダマトゥといったはず
与那国で借用語まで強制的に語頭ヤ行をダ行に変えるのかどうか知らないが
もしそうでなければ琉球祖語時代と見ていいだろうと思う
ヤマトンチュは各方言で「ヒト」ないし「〜ビト」に対応する語を後に付けている

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  • 953
  • 390
  • 2014/05/08(木) 21:23:57.57
>>949
oが残ってる例もあるのか・・・
これで八丈方言みたいに終止形-u、連体形-oの形が残っていれば面白いんだけど
現代語では終止形も連体形も昔のがのこってないんだよね・・・

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  • 954
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  • 2014/05/09(金) 00:48:28.91
ttp://blogs.yahoo.co.jp/upoirav/1630854.html
宮古の伊良部方言でも「「お」と「う」の中間音」があって、主にオ段に現れるようだ。
残念ながら連体形の-oは見当たらないが。

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  • 955
  • 390
  • 2014/05/09(金) 21:18:21.89
こっち見ると、おもろさうしでは雪をyokiって15回くらい書いてたって言ってるな。
http://hal.archives-ouvertes.fr/docs/00/37/33/03/PDF/PJEOEOJ.pdf

上代東国方言ではyo2ki1表記だったけど、これは近畿の人間が聞いたからyo1ki1の間違いじゃね?
みたいなことが書いてた。。。

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  • 956
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  • 2014/05/10(土) 03:55:26.20
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/psycho/1393514224/8
  ↑ ↑   ↑ ↑   ↑ ↑

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  • 957
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  • 2014/05/10(土) 06:16:56.30
万葉集だともう上代仮名遣いの一部崩壊が始まってるか

ペラール説によれば、上代語で Ci1Ci1 という語形を持つ語は、子音を考慮しなければ
日琉祖語で *CiCi/*CiCe/*CeCi/*CeCe の4つの形を想定しうるってことだよね
母音の制限で *i と *e は共存できないとかはあったんだろうか

上代語で *Ce1Ce1 *Ce2Ce2 *Co1Co1 のような語はほとんど存在しない
例外は中部方言で *Ce2Ce2 が残存、古事記のmo1ko1(<裳子か?)、時代が下るが新撰字鏡の「えめむし」、くらいか
日琉祖語から畿内上代語までの間のどこかで、それぞれ Ci1Ci1 Co2Co2 CuCu に変化したのかな?
母音の並びを制限する謎の力が働いて有坂法則を生み出したのか

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  • 958
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  • 2014/05/10(土) 18:03:17.26
西南九州や石川県白峰の方言にも長母音があるが、
琉球祖語C系列(またはその日琉祖語における前身)を起源とする
長母音ないしアクセントの痕跡が残存している可能性はないんだろうか

ttp://jairo.nii.ac.jp/0001/00009313
>九州西南部には長母音のかなり多い方言がある。長崎県
>の島原半島方面から熊本県西南部をへて、薩南の甑島、種
>子、屋久に及ぶ方言地帯がそれである。


http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1324346484/503
> 新田哲夫 白山麓白峰の方言特徴と昔話に見られる方言の語法 (2)
>ttp://hdl.handle.net/2297/23821
> (p.7)
> 桶 オーケ ヲゥーキ
> 鍋 ナーベ ナービ
> 喉 ノード ヌーディー
> 影 カンゲ カーギ
> 虹 ニョージ ヌージ
> 二つ フターツ ターチ
>
> ネットサーフィンしてて偶然見つけたんだが
> 北陸の山奥の方言と沖縄の首里那覇方言で同じ箇所に長母音が現れる語があるんだな
> 偶然の一致か、日本祖語からの継承か、院政期アクセントとの対応で説明できるのかはわからないが

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  • 959
  • 390
  • 2014/05/10(土) 20:52:31.59
>>958
932の表と比較すると、「影」だけC系列と一致するな・・・
琉球祖語→西南九州方言の流れもあながち無理筋とはいえないかもしれない

思うに699の勘もある程度は正しかったんだよ。
派生方向が逆なだけで、西南九州方言と琉球諸語にはある程度の系統関係はあるはず。

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  • 960
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  • 2014/05/10(土) 21:19:16.39
語中の濁音の前鼻音がなくなる時期に例外的に長母音化を引き起こした名詞があったという可能性。
まずそれを考えねばなるまい。

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  • 961
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  • 2014/05/10(土) 21:23:07.19
ド素人の妄想で申し訳ないんですが、
?ブラスト4(台湾)→?日琉祖語6(不明だが、沖縄経由でなく、中国南部経由で北九州か朝鮮半島)→上代日本語祖語4(北九州〜近畿のどこか?)
                   ↓
                 琉球祖語6(九州南部?)
ということを前提にして、?と?の間での4から6の母音増大なんだけど、
どっかで、AN祖語は北方系と接触して日本語になってるとみるなら、?と?の間に北方系との接触があったと見れば、
それが4母音から6母音の契機(中国南部から北上して満州〜朝鮮半島〜北九州のどこか?)になったってことなのかな?
日本語がクレオール言語という前提でいえば、そうなるよね。

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  • 962
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  • 2014/05/10(土) 21:41:45.89
クレオールだなんていう前提はどこから

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  • 963
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  • 2014/05/10(土) 21:51:50.55
言語が接触したときに母音体系がどうなるかっていうところがブラックボックスなのに、
接触にたよるってのはきついわな。前提が危なすぎる。

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  • 964
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  • 2014/05/10(土) 22:20:42.95
>>926
その場合、三拍はどうなるの?

>>931
三つ・六つ・八つ・四つ って本土古語や琉球祖語では二拍じゃないの?
蜻蛉はあきづ?
話題になってる大和は何類になるんだろ

>>951
三拍名詞ではもっと露骨に偏ってるもんね

>>957
謎の力って何だよw

>>959
鍋と桶もC系列じゃね
あ、九州の話?

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  • 965
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  • 2014/05/10(土) 22:41:14.81
>似ているのは、種子島方言であって、唖・帯・蛇・虹・百舌鳥等の限られた名詞にだけ長い音を使う

首里那覇方言 唖(別語) 帯ウービ 蛇フィーブ(稀) 虹ヌージ 百舌鳥(いない?)

九州でも琉球でも、語頭の長母音には、祖語由来かもしれない本来のものと
二次的にイ段・ウ段音の前で長くなったのと、二種類混じってるんじゃないかな?

にしても>>931だけじゃちょっと少なすぎるな
そもそも琉球諸方言でどの語がどの系列に属するかってのもあやふやな部分があるみたいだね
提唱者の松森氏自身が地域によって異なる系列に属する語があるとか言ってるしw

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  • 966
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  • 2014/05/10(土) 23:03:53.68
日本語クレオール言語説の人は、
日本語とAN語の生きたクレオールの例として、宜蘭クレオールの研究が進むのを待とう
http://www.ninjal.ac.jp/publication/review/0301/pdf/NINJAL-PReview030105.pdf

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  • 967
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  • 2014/05/10(土) 23:20:26.36
グスクって、バイキングのモット・アンド・ベーリーみたいなもんじゃないの?
南西諸島で日本語族の言語が話され始めるのは、稲作が始まるグスク時代以降だと思うんだが

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  • 968
  •  
  • 2014/05/11(日) 01:41:21.96
>>967
本当にそうなら先住民がいたみたいな伝承とかあるはずだろうし、言語の基層にも影響を与えてる筈だろ

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  • 969
  •  
  • 2014/05/11(日) 03:24:18.06
考古学的にだろうが民俗学的にだろうが通説に反することを事実であるかのように主張するときにこそコテハン付けてほしい

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  • 970
  • 390
  • 2014/05/11(日) 07:57:33.03
>>964
> その場合、三拍はどうなるの?
単語のはじめが低高の場合、上昇アクセント相当だとみなされた、とかんがえると
六類・七類がC系列しかない事実と符合すると思う

問題は低低低・低低高アクセントのはずの四類・五類にも一部C系列があることで、
こいつの理由はよくわからないや。
低低昇・低昇高アクセントがあったと類推することも可能だけど、
・降アクセントは単語の末尾にしか現れなかった。同様に昇アクセントも単語の最初にしか現れないはず
・降アクセントは三拍以上の名詞に現れなかった。同様に昇アクセントも三拍以上には現れないはず
っていうことを考えると、無理筋っぽいよなー。
誰かここらへん解決できる人いない?

>謎の力って何だよw
有坂の法則を生み出した何かだな。アルタイ諸語の母音調和とかゲルマン諸語のウムラウトとかにも
同類の謎パワーが働いているんじゃないだろうか。

>鍋と桶もC系列じゃね
ホントだ見逃してた

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  • 971
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  • 2014/05/12(月) 08:06:04.81
>>970
上でも書いたけど、有坂法則は母音調和でもアルタイ起源でもないと思う
正確には有坂第一法則なんだけど、これは古い時代には言葉のニュアンスを変える文法要素だったんだと思ってる
AN語で前鼻音化によって言葉のニュアンスを変えてたように、極めて古い時代の日本語ではaとo2を交代させることによってニュアンスを変えてた
その痕跡はpata+i(果て)とpo2to2+ri(辺)のようなダブレットに痕跡が残ってる
有坂法則の中でこの第一法則が一番例外が多いのも、単に三つの中で一番古いからその分崩壊も進んでるんだと思う
だから有坂第一法則に関しては母音調和じゃないと思うし、アルタイ語との接触より前の時代にまで遡る、確認出来る限り最古に近い文法要素だと思ってる

これがあるから俺はペラール説には懐疑的なんだけどね

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  • 972
  •  
  • 2014/05/12(月) 16:28:12.94
>>971
文法というべきかどうか知らないけど、おおむね賛成。

> 極めて古い時代の日本語ではaとo2を交代させることによってニュアンスを変えてた

その通りだと思う。もっと新しい時代にも a : o2 の対比があり (さやぐ : そよぐ、等)、
オノマトペでは現代にも残っている (カラカラ : コロコロ、等)。

a : o2 は原始日本語の根底的な母音対比と思われる。
それを素通りして母音調和とかアルタイ語とか言うのはどうも胡散臭い。

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  • 973
  •  
  • 2014/05/12(月) 18:00:28.08
文法要素というより語彙要素かな

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  • 974
  •  
  • 2014/05/12(月) 18:02:03.43
はて、ほとり以外にはどういう語があるの?

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  • 975
  •  
  • 2014/05/12(月) 19:16:20.78
a/o2以外にはどういう母音の組があるの?
数詞を見るとiとuが組になりそうだが

ここまで見た
  • 976
  •  
  • 2014/05/12(月) 20:10:54.70
i    u
  o2
  a

図にすればこうなるから、i と u もペアになるね。数詞が傍証になるし。
(o2 は a の上ではなく a の「向こう側」に書く方がよさそうだ)
結局は大野四母音だから、嫌がる人もいるだろうな。

ここまで見た
  • 977
  • 390
  • 2014/05/12(月) 20:37:39.11
>>971
そいつぁ母音交替による造語機能だ。
971で謎の力って書いたやつは同一単語内の同化現象で、また別の話だ。

いや、ひょっとすると有坂の法則っていうのは
第一・第二法則 ... 同一単語内にə/uoが現れるとどちらかに同化される
第三法則 ... əとaを交替することで造語する機能
という別の原理を法則として一緒にしたものなのかもしれない。

第三法則のほうはかなり古くからあるものの一方、第一法則は3世紀(伊都国に柄渠觚さんがいた頃)は
働いていなかった法則みたいだし

ここまで見た
  • 978
  •  
  • 2014/05/12(月) 20:51:15.03
母音の数が少ないのに音節の同化で同音語発生させたらどうするの?という疑問がある。
まあアクセントにたよれるわけだが。

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  • 979
  •  
  • 2014/05/13(火) 02:48:58.93
数詞はなぁ、
 i u

o2 a
なら綺麗なんだけどな。

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  • 980
  •  
  • 2014/05/13(火) 02:50:22.55
あ、半角はスペース一個しか繁栄されないんだよね
 i       u

  o2    a
だったら綺麗な分布なんだけどね

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  • 981
  •  
  • 2014/05/13(火) 03:07:12.12
綺麗だと思うけど……

Fi1to2tu : Futatu   i1 : u  o2 : a
mi1tu : mutu     i1 : u
yo2tu : yatu     o2 : a

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  • 982
  • 390
  • 2014/05/13(火) 05:40:43.90
母音だけ見ると結構整ってるけど、
>>931のようにアクセントもまぜると「一つ」だけ例外だったりして
何か隠し要素が潜んでる気がするんだよね

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  • 983
  •  
  • 2014/05/13(火) 06:48:16.91
なんの根拠もない妄想開始。
uは村山も言及してるが、大野が平安期まで強い鼻音を帯びていたと。
で、uを村山は鼻音を帯びたuもあったしてと、よくつかってるけど、
aも遡れば、鼻音を帯びたものと帯びてないものに分けれるとしたら、
i : 鼻母音u
o2 : 鼻母音a
とすれば、数詞は綺麗になるよね、AN語っぽくなるし

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  • 984
  •  
  • 2014/05/13(火) 11:31:53.57
>>981
村山説によれば、一(pito2)の古形は上代語にもよく出てくるito2で、putaとの類推でpが付いてpito2になったとする
そして、pito2+tuのアクセントはLHLだけどito2のアクセントはHLで、puta+tu(HHL)と語頭アクセントが一致する
つまりito2を古形と考えれば>>981は母音対応とアクセント共に完全に一致してる

やっぱりこれが最古の日本語の母音体系だったと思うよ

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  • 985
  • 390
  • 2014/05/13(火) 22:25:21.14
>>984
ちょっとまて

ito2 HL
putatu HHL

ここからの類推で

pito2tu LHL

なんで低起型の単語が生まれてくるんだ、その説はもう少し考えたほうがいいぞ

それにしても古形がito2だっていう話はちょっと興味あるな。
>>891にあるように、一つには「tetu」っていう異系があるんだけど、
itetu→[近畿方言]itətu→pitətu
  →[東国方言]tetu
  →[琉球方言]tetu→titu

なのかも。琉球方言のアクセントがきになるな。八丈方言にはアクセントがないからしょうがないとして。

ここまで見た
  • 986
  •  
  • 2014/05/14(水) 00:30:59.83
琉球では「ふたつ」もta:tsiになってあたまのfuは落ちている。
pitetuを古形にすべきだ。

ここまで見た
  • 987
  •  
  • 2014/05/14(水) 02:01:09.17
>>985
「一つ」は琉球祖語の段階ではまだ*pitotuないし*pitetuとp音が残っていたのは、宮古や八重山で今も残っているから確かだろう。
以下に述べる理由も加味して琉球祖語において「一つ」は*tetuではないと考えられるので、
八丈方言とは互いに独立して同じ変化が起きたか、または琉球祖語より遅い時代の借用か、だろう。


>>929への追加になるんだが、琉球の全域または大部分の諸方言で、
無声閉鎖音が、イ段とエ段、ウ段とオ段の合流に先立って、おそらく「2つに分裂した」と思われる。
すなわち、ア段・エ段・オ段は無声有気非喉頭化音となり、
イ段・ウ段、促音の後、首里方言のti:ci(一つ)やtai(二人)の語頭のような縮約された音節では、無声無気喉頭化音となった。

沖縄中南部を中心とする諸方言では両者がほとんど痕跡を残さずに対立を失って再合流した(一部地域で分裂自体が無かった可能性も否定しない)が、
他の諸方言ではさらなる音韻変化を引き起こして痕跡を残してから合流したり、あるいは今日まで残存したりしている。
沖縄北部や久高、奄美、先島の一部では、前者が一部の語で摩擦音化したり、さらに弱化し脱落する現象が見られる(k>h(>ゼロ)、cj>sj(>s)など)。
宮古で*ku>f(u)、*pu>f(u)など、八重山でも類似の変化が起きているが、これらは後者がさらに変化したものである可能性がある。
現在も与那国、それと沖縄北部や奄美には両者が対立する方言があり(ただし、原則として語頭のみに区別を残し
語中では摩擦音化したものを除きどちらかに合流している方言が多い)、これらの諸方言では普通、「一つ」の語頭音は後者で発音される。
沖縄中南部でも、那覇市垣花や旧久米村で区別が一部残っている(他の方言にもあるかも)ので、同様に発音されるはずだが未確認。

ここまで見た
  • 988
  •  
  • 2014/05/14(水) 02:12:53.29
>>929は面白いね。
平安以降の本土日本語の「5母音」というのも、音素論的には、実はどうにでもなり得るものだったりする。
今の東日本方言は、「4母音」であって、いわゆる50音図における「イ段」と「ウ段」の別は、子音の区別なのだ、
と理解することも、やってやれないことはない。
東京方言だと語頭が例外になるが、茨城以北では語頭単独母音は4つなので、
東北弁の場合、出入りはあるが、(「あい」融合音を除き)4母音として、
音素論的には、矛盾なく完全に説明できてしまう。
こんな話、「あいうえお五十音信者」は悶絶死しそうだけどな。

もちろん、この4母音は、大野4と無関係であることは言うまでもないが、
5を絶対の黄金数と考えないほうがいい、というのは、足許の日本語共通語ですら言えること。

ここまで見た
  • 989
  •  
  • 2014/05/14(水) 02:53:53.83
i,uが支える子音だと喉頭化するというのはどういう音声上の理屈からなの?

ここまで見た
  • 990
  •  
  • 2014/05/14(水) 03:15:08.68
>>989
横レスだけど、多分次のような過程だと思う。

狭母音が無声化→完全脱落=頭子音の複数→支えられずに摩耗→閉鎖だけ残り咽頭へセットバック→咽頭化

狭母音の無声化は、通常子音の側では口蓋化を随伴して、調音点が手前へ出てくるんだけど、
これは調音点が狭まることでもあるから、口蓋化ではなく、閉鎖音化という方向性もあり得る。
そして、閉鎖音の成れの果てが咽頭音で、調音点は逆にセットバックすることになる。


「語頭の入声音」というか、「朝鮮語の濃音の成り立ち(通説)」に似てるというか何というか。
母音が潰れた時、閉鎖音を好むのは、広い意味で、西南日本的だとしみじみ思う。
東日本だと、外破を開いたままにするが、西日本は折りたたむ傾向が一般に強い。
そういえば、九州の一部では、kwがpになる地域「関白=ぱんぱく」があるよね。
宣教師文献にあるので、桃山時代に遡る。

ここまで見た
  • 991
  • 390
  • 2014/05/14(水) 06:59:06.68
対馬(tutsma)や末盧(matra)のような語も、古い子音重複の名残だと思ったけど、実はi、uの無声化ないし脱落かもしれんなー。
語源的には津+島、松+浦で完全に説明つくし。

>>987みるとito2説はポイーかな。
アクセントが変わってるのは、さらなる古形の残存ということで。

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  • 992
  •  
  • 2014/05/14(水) 09:46:26.90
>>991
むしろ琉球諸語が日本語で一を意味する言葉がpito2に変わってから分岐したという根拠だと思うんだけど
一(pito2)と語幹を共有する言葉には「ひたすら」「ひたむき」や「等しい」などがあるし、pita〜pito2が語幹であるこれらの単語の意味から見てpito2がito2と同源なのは明らか
ましてやito2は母音だけじゃなくアクセントまでputaと一致するし、余程の根拠がない限りito2が古形であることを否定するのは無理がある
そしてこれが否定されない限り、日本語に例証される最古形の母音体系は大野説の4母音だということになる

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  • 993
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  • 2014/05/14(水) 16:39:06.65
>>992
「ひたすら」「ひたむき」のヒはたしか乙類じゃなかったか

>>984
それならpito2-が高低でputa-が高高だからアクセント一致してなくないか

>>978
それはあるよね
セム語やカフカス諸語みたいな子音が豊富な言語じゃないんだからさ
アクセントに頼るだけじゃ、歌を歌う時とかどうすんだってのもあるし

>>970
>・降アクセントは三拍以上の名詞に現れなかった。同様に昇アクセントも三拍以上には現れないはず
低低降や昇低低があったんでは


というか、そもそも論として、単一の「琉球祖語」は本当に存在したんだろうか
九州にいる間にかなりの方言分化を経てから各集団がバラバラに南西諸島に移住してきたとしたら?
グスク時代から約1000年で方言差が激しいのも一つはそういう理由かもしれない
さらに先住民族がいたはずだから九州方言とのクレオール言語ができたのかもしれないし

ここまで見た
  • 994
  •  
  • 2014/05/14(水) 16:45:15.90
>>993
沖縄に先住民族はいないよ
先島諸島には台湾から北上してきたAN民族がいたけど、それ以外の琉球列島は九州から縄文人が来るまで無人だった
だから先住民族の言語の影響を探るなら先島諸島の言語に対象が限定される

ここまで見た
  • 995
  •  
  • 2014/05/14(水) 17:03:33.82
先住民族がいれば言語接触は起こりうるが、
なぜそれをピジン・クレオールに限ろうとするのかがいつも不思議。

ここまで見た
  • 996
  •  
  • 2014/05/14(水) 17:08:50.51
次スレたてました。

上代特殊仮名遣い 三音目
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1400054868/

ここまで見た
  • 997
  •  
  • 2014/05/14(水) 21:57:53.89
思いつきだけど
日琉祖語にあるという*eと*oも
*a/ə, *u~/*i~(鼻母音?), *o/*u, *e/*i みたいな感じで
*iや*uと母音交替してたんじゃないかな?
上代畿内でiやuと合流して消えたのは母音交替自体が廃れたから

>>994
じゃあ沖縄の縄文人が琉球祖語話してたのかよ?さすがにそりゃないだろJK
さほど大昔でもない平安〜鎌倉頃の文献でも鬼界が島だの食人国だの言ってたんだから
何かしら先住民族がいたような記憶があったんじゃないの?
沖縄では大昔を「裸世」というらしいね

>>996

ここまで見た
  • 998
  •  
  • 2014/05/15(木) 00:33:41.15
            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ,,,,,,,,,  <  いくわよネジ
    |;;;;;;;;;|   \________________
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   ノゝ・_・) _√ ̄i_  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ノノ'"'πヾ(゚Д゚ ) < オチゆーな
  _ノノU;;;;;;;| ノ# ̄ヽ   \_____________
 |__|];;;;;;;;|ノ__#_ヾ

埋め、999だけに

ここまで見た
  • 999
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  • 2014/05/15(木) 00:36:48.80
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