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  • 2012/06/23(土) 20:31:32.19
前スレ:上代特殊仮名遣い
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1305988303/

立てた

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  • 529
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  • 2013/10/11(金) 21:01:23.45
アクセントだって母音体系と同じで不安定になりうるものなはずなのに
400年同じようなアクセントを維持できるもんなんですかね?
それだけ維持できるなら近畿と四国の東京式アクセントは1400年には存在したということもありうるわけで、
そんなわけないじゃんと思うのですが

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  • 530
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  • 2013/10/11(金) 21:05:11.28
>>529
奈良時代の上代日本語と院政京都方言のアクセントがほとんど同じであることは証明されてるよ
記紀万葉に書かれた万葉仮名の声調と、院政京都方言のアクセントがほぼ完全に一致してる

現代のフィリピン諸語のアクセントは5000年前のAN祖語のアクセントをかなり忠実に受け継いでるし、アクセントが変化しやすいだなんてことは絶対に無い

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  • 531
  •  
  • 2013/10/11(金) 21:06:20.43
つまり吾(ア)は形容詞だったってこと?そのうち純然たる代名詞である我(ワ)と用例が混乱してなくなっていったのか。
それにしても他の形容詞みたいに-キや-シを後接しなかったのは変だ。

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  • 532
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  • 2013/10/11(金) 21:15:40.32
関東が東京式に変化したのが平安中期だったってことは、
それ以前は無アクセントか、アクセントを単語の区切りのみに使用する状態だったんじゃないかっていう予想だよ
この説、誰かが唱えてなかったっけ?

ああ、思い出した。
小泉たもt

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  • 533
  •  
  • 2013/10/11(金) 21:19:39.75
>>524
それ、むしろ、孤立語的状況を示唆する例の一つなんじゃないかね。
「吾」は、「我」と並んで代名詞だったと思うよ。
一人称代名詞が、無節操なインフレを起こすのは、昔から一貫する日本語の伝統芸と言って良い。

「吾 妻」といえば、「私の妻」であり、
「妻 吾」といえば「妻は私だ」という意味になる(こちらは実例は無いと思うけど)
これ、
「高 山(taka yama)」と言えば「高い山」のことで、
「山 高(yama taka) 」と言えば「山は高い」という意味になるという、
かつて大野が出した、上代語最古層の有名な例に近い。
もはやインドネシア語的な孤立語の様相とは、このような事例のこと。

吾でも、例えば、もしも「*吾喰う(a=kupu)」だの「*汝行く(na=yuku)」のような例があれば、
アイヌ語的な抱合語との関係を、真剣に考えなければならないが、
このような人称接辞の抱合事例は、文献の何処にもないし、示唆するネタもないはず。

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  • 534
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  • 2013/10/11(金) 21:34:22.79
>>531
俺の言いたいことを>>533が代わりに全て言ってしまったけど、吾は一人称単数の代名詞だったと思うよ
そもそも上代語の形容詞は-キや-シなどの活用語尾なんて伴ってない

>>533
完全に同意
遡れば、日本語の文法がそんな感じの孤立語に近い様相だった時代があると思う

「吾」と「我」の違いに関しては、村山説では吾が一人称単数で我一人称複数とされてるね
実際の用法を例に出してたけど、なかなか説得力がある説だと思う

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  • 535
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  • 2013/10/11(金) 21:39:55.04
>>533
>例えば、もしも「*吾喰う(a=kupu)」だの「*汝行く(na=yuku)」のような例があれば、

正勝吾勝勝速日天忍穂耳命とか?

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  • 536
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  • 2013/10/11(金) 21:49:37.70
>>530
アクセントが変化しにくいなら現代の日本のアクセントの多様さは
何によって説明されるのですか?もっと均一でもいいでしょうに。

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  • 537
  •  
  • 2013/10/11(金) 21:50:38.59
>>535
もし抱合だったら、その神名は
(議論の仮定とはいえ、神名を改ざんすることには大変躊躇します。
特に信仰されている方には深くお詫び申し上げます)
*【正吾勝】勝速日天忍穂耳命
こうなるはず。吾の付かない「正勝」が出て、その後で「吾勝」と来るのだから
吾は接辞ではなく代名詞だと分かる。

それ、気になるのはむしろ「勝速日」のほう。
これ、どうよんでも後置修飾またはVO型の語順だよねえ。

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  • 538
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  • 2013/10/11(金) 21:54:02.23
ふと思ったが、吾(あ) 我(わ) 誰(た) 汝(な) 彼(か)…すべてア段なのは偶然なのかな。

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  • 539
  •  
  • 2013/10/11(金) 21:58:19.80
>>526
>>272-282らへんの話も絡んでくるけど
日琉祖語から上代畿内語までの間に半狭母音を持つ語の多くが何らかの条件で狭母音化したんだよ
*o1>u/o1
*e1>i1/e1
(*e2>i2/e2)
動詞連体形は-o1が古形で、畿内で-o1>-uの変化があったんだろう。
形容詞連体形も東国が古形で*-ke1>-ki1だろうな、畿内語でもハシケ1ヤシなどに残存している。
上で出てた「起きる」とかは、*-ko2i-*-ke2->-ki2- だろう。
誰だったか忘れたが海外の日琉祖語を研究してる学者もやたらと祖語に*eや*oを立ててたな
ただこの狭母音化が斉一でなく、畿内語にも少ないとはいえ半狭母音がけっこう残っている理由はわからないが。

ここまで見た
  • 540
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  • 2013/10/11(金) 21:59:03.43
あとこれも>>539の傍証になる

> 8 :名無し象は鼻がウナギだ! :2013/10/05(土) 13:24:54.11 0
> >>7
> 「kom,kuma」「kop,kupa-si」「koč,kusi」「kosïl,kusiro2」など、そこまで多くはないが日本語と中期朝鮮語の間に対応語はある
> これらの場合「中期朝鮮語o⇔日本語u」という母音の対応が綺麗に保たれていて、しかも文化語彙に限られているために借用語と思われる
>
> 他にも島を表す単語の古形は朝鮮語でもsimaだったと思われるし、瓜という単語では「oi,uri」という対応がある
> (朝鮮語におけるiが後続するrの消失は規則対応)
> どちらがどちらに影響を及ぼしたのかは定かではないが、日本語と朝鮮語の間にはそれなりの影響は存在していると考えるのが妥当

ここまで見た
  • 541
  •  
  • 2013/10/11(金) 22:01:00.04
>>538
偶然でしょう。基礎語なので1音節になるし、
名詞のアの頻度は高いのでね。自分には
足(あ)目(ま)歯(は)毛(か)…すべてア段なのは偶然なのかな
と言っているのと同じに見える。

ここまで見た
  • 542
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  • 2013/10/11(金) 22:09:06.41
>>537

>【正吾勝】勝速日天忍穂耳命
> こうなるはず。

わかる。動詞「勝つ」に人称接辞が義務的でないって言いたいのだな。

> 吾は接辞ではなく代名詞だと分かる。

わからん。現代日本語の「私」も代名詞だけど、別に「まさに私が勝つ」とも「私がまさに勝つ」とも言えるし。
もちろん現代の孤立語の代表格である中国語でもこんな縛りはない。

ここまで見た
  • 543
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  • 2013/10/11(金) 22:09:38.43
>>536
何によってって、そりゃAN祖語のアクセントとツングース語の母音の長短を受け継いだことによってじゃん

ここまで見た
  • 544
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  • 2013/10/11(金) 22:10:10.88
吾の特徴についてみんな抱合語とか抱合語的特徴とか言ってるけど、
名詞や動詞に人称接辞がつくことは別に抱合語の性質じゃないよね

ここまで見た
  • 545
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  • 2013/10/11(金) 22:10:46.00
>>539
「無原則に2つに割れました、何故かは分かりません」はまずいよ…
そういう事例は、実は無いわけじゃないんだけど、
比較言語学は、そういう事例を、特に祖語構築論の中では扱ってはいけないことになってる。

連体形と連用形の形は、畿内/東国でそれぞれ、-u/-ua<-o1、-i/-ia<e1
素直にこれでいいんじゃないの?西日本ではaが脱落した、ということで。
(縮約時に脱落したのか、それ以前だったのかは論理的に両方あり得る。
あるいは、縮約前に-aが東国で付着した、と考えることも可能。)

ここまで見た
  • 546
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  • 2013/10/11(金) 22:14:17.40
>>543
>>536が言ってるのは院政期以降の話じゃないの?

ここまで見た
  • 547
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  • 2013/10/11(金) 22:40:45.35
>>545
ただ、畿内でo1の多くの部分がuに変化したと考えると、
日本語の構成要素にo1がやたらに少ないことの説明にはなりそう

ここまで見た
  • 548
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  • 2013/10/11(金) 22:44:49.72
>>533
この状態って、「吾妻」で「私の妻」か「私は妻だ」かが判別つかない状態じゃね?

ここまで見た
  • 549
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  • 2013/10/11(金) 22:51:05.11
上代以前に仮に格助詞がなくて孤立語的だった場合、
SOVの順序はまぎらわしいと思うのだがそのあたりはどうなの?
SOVの孤立語は人を目的語として二つとるときにその関係を表しわける手段を
別に持たないといけないと思うのだが、
格助詞なしで語順の制限も見られないんじゃ欠陥じゃないか。

ここまで見た
  • 550
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  • 2013/10/11(金) 22:51:40.61
>>537
速日は勝の目的語、か?
饒速日とかもいるし、VS型で普通の連体修飾に見えるが。

>>545
無いわけじゃないどころかよくあることだろ。
それを扱っちゃいけないってのも変な話だな。
まあ許すと際限なくトンデモ化するから仕方ないんだろうが。

ここまで見た
  • 551
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  • 2013/10/11(金) 23:16:14.22
>>549
アイヌ語がそうだな。
主格や目的格を表す助詞は無く、語順はSOVが普通だがOSVも可。
3人称以外では動詞に義務的に人称接辞が付くが、3人称はゼロ接辞なので、
主語目的語が全て3人称の場合、判別は文脈に依存するしかない。

場合によっては副助詞eunで間接目的語を表すことも可能だが
使役は動詞接尾辞以外に表す方法が無くeunは使えない。

ここまで見た
  • 552
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  • 2013/10/11(金) 23:17:51.33
ここの「吾妻」って「あづま」それとも「あがつま」?

ここまで見た
  • 553
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  • 2013/10/11(金) 23:51:29.02
>>548>>552
それも重要な話だと思う。連濁というのは接辞の名残と理解できるから、
「あづま」とは、つまりa-N-tumaであって、
アルタイ的に言えば属格接辞、AN語的に解釈すれば「なんとなくリンカーっぽいもの」が挟まっている。
だから、「あづま」といえば、「私の妻」一択なんだろうと思う。
"a N tuma"つまり「あづま」が「私の妻」、"A tuma."つまり「あ・つま」が「私は妻である。」なんだろうなあ。

>>551
ただ、アイヌ語は、代名詞、再帰っぽい働きをする代名詞、冠詞的な代名詞などが、抱合接辞化するので、
できる限り代名詞化して、「抱合の外にある項数」を減らすことができる。
これが、アイヌ語が抱合語であると言われる所以。
現実的には、SとOのわかりにくさも、こうやってかなりの部分、解消したのだろうと思う。

ここまで見た
  • 554
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  • 2013/10/12(土) 00:03:32.66
ワとア(我・吾)に関してだが、それこそ、弱形と強形だったのではって思った。
英語の不定冠詞はaだが、これはoneという数詞のワンの弱形のアだし。
ふと、おもった。
あと、ここでもさいさいでてくるロゼッターストーンさんによると、
汝のナムヂのナは一人称の所有で、マイダーリンのマイがナだったとか。
ナセはマイブラザーかマイハズバンド、ナニモは、マイシスターかマイワイフ。
と、言われれば、そうかもってね。で、ナが一人称なら、N+ア(一人称)だけど、
接頭辞としてNを考えれば、〜のっていう、私の、彼の、君の、っていうのノが接頭辞Nの正体では?
って、言っても、君が代のガが〜の、の意味だし、君が代のさざれ石の、のノは、さざれ石ガの意味のガだし、
これは上代ではダメな思い付き理論かな、まぁ、おもいついただけ。

ここまで見た
  • 555
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  • 2013/10/12(土) 00:11:13.80
>>554
ナが親愛を表すなら、たとえば身分が上の人とか、
動物とか、敵対する部族の者とかにナを使っている例があれば一発でアウトだから
それはそれで分かりやすいと思うね。

ここまで見た
  • 556
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  • 2013/10/12(土) 01:19:15.95
>>553
連濁は「単語が連続していることを表す指標」だろ?
人々・国々みたいなものの連濁は属格接辞では説明できない。

とはいえこれ以上文法の話を続けるとさすがにスレ違いだな。
動詞活用の起源くらいまでなら上代特殊仮名遣いと関係はあった

ここまで見た
  • 557
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  • 2013/10/12(土) 04:57:06.69
>>556
連濁は母音調和とかと同じで文法的な意味を持たない単なる発音上の習慣だと思う
上代語にあった布々(しくしく)とか、重複しても濁らない単語もあるし

ここまで見た
  • 558
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  • 2013/10/12(土) 10:05:19.10
そういえば属格の「の」は他の助詞とは違って、アクセントが主要部の影響をうけたり母音調和の影響を受けて「な」になったりするんだよね
こいつだけ結合度が高いのは不思議だ・・・

ここまで見た
  • 559
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  • 2013/10/12(土) 17:57:11.43
>>513の話に戻してみよう。

終止形語尾が独立して「降」、連体形語尾が独立して「高」のアクセントを持っているため
終止形は「-u(低)」連体形は「-u(高)」または「-ru(高)」に当たる接辞が付属して作られたとかんがえられる。

そこで、連体形の接辞は本来-uか-ruかという話だけど
(1)四段動詞では-Cruという形で、子音重複を忌避するようになった時代に-Cuに形になった
(2)四段以外の動詞では-Vi1 + -u という形だったが、さすがに母音が3つ続くと苦しいので -Vi[渡り音r]uという形をとった
のどちらかになると思う。

俺としては、一段動詞の終止形が-i1i1[渡り音r]uという形をとっていたと考えているので
それと相性がいい(2)の考え方の方が正しいと思う

ここまで見た
  • 560
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  • 2013/10/12(土) 18:01:10.77
>>533の考え方をベースに>>461を修正してみた
俺が想定する日本語の形成過程はこんな感じなんだけど、突っ込み所があったら指摘してほしい

1.日本祖語時代

マラヨ・ポリネシア祖語から分岐して誕生
祖語のアクセントをほぼそのまま継承
a,i,u,eの4母音体系 語末子音あり -iが機能
動詞語幹への-iの接続により連用形が発生 助詞「の」が誕生
接頭辞や接中辞などの、AN語的なフォーカスシステムが機能
語順はVSO
膠着語

2.五母音時代(1)

インドネシア諸語と類似した変化により接頭辞が化石化
接中辞は消滅し膠着システムが一度崩壊、孤立語的な文法に
(恐らく膠着システムの崩壊による文法の単純化を補うために)uの低舌化からoが発生
a,i,u,?,oの5母音体系 語末子音あり -iが機能 語順はVSO
孤立語

ここまで見た
  • 561
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  • 2013/10/12(土) 18:01:45.54
3.ツングース語との接触

ツングース語が日本語に流入
それにより語末子音が消滅 語順がSOVに変化 -iが化石化
助詞の大半はこの時にツングース語をベースに誕生
母音調和もこの時に発生
陽母音[a,o] 陰母音[?] 中性母音[i,u]にカテゴライズされる
a,i,u,?,oの5母音体系 ツングース起源の動詞接尾辞-riが機能
-riや助詞が動詞の語尾に付き、連用形以外の活用形が発生 形容詞はツングース語でも無変化詞なので活用が生まれなかった
助詞の大量発生と接尾辞の誕生により再び膠着語に

4.八母音時代

iが後続するrが消滅したことにより主に動詞の語尾を中心に連母音が大量に発生
ai→e2、ui,?i→i2、ia→e1が生まれる
母音が増えたことにより母音調和が崩壊 a,i1,i2,u,e1,e2,o1,o2の八母音体系に

5.五母音時代(2)

八母音体系が崩壊し、a,i,u,e,oに統合
形容詞にも活用が誕生

>>558
すぐ上の表にも書いたように俺は助詞の大半はツングース語起源だと思ってるんだが、助詞「の」に限ってはAN語のngaが起源であるという説がある(村山説)
「の」だけが独立性が低く他の助詞と異なる挙動を示すのは、他の助詞よりも「の」がずっと古い起源を持ってるからなんじゃないか?

ここまで見た
  • 562
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  • 2013/10/12(土) 18:46:51.30
だいたいいい感じだと思うけど、>>450のツングース語の対応や>>540の朝鮮語の例を見るに、
uからo1が生まれたのは3.ツングース語との接触の時か、その後なんじゃないか?

ここまで見た
  • 563
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  • 2013/10/12(土) 18:49:26.76
>>559の(2)の母音が三つ続くのをさける音が
なぜrなのかというところに疑問がある。
i+母音なら[j]を入れたりiを半母音化したりするのが自然ではなかろうか。

ここまで見た
  • 564
  •  
  • 2013/10/12(土) 19:55:47.61
>>562
>>450も俺が書いた(これに気付いたことでoがツングース語流入以前に遡ると考えるようになった)んだけど、
むしろ>>450の対応は>>560の表を補強する傍証になると思う
ツングース語が8母音になった後に入ってきたなら、u"はo2ではなくi2に対応するはずだし
oの発生の時期を?の時代だと考えるのは、そうすればツングース語流入前の日本語をインドネシア諸語と近い形で再構できるから
AN語として日本語を考えた場合、>>560-561のように考えざるを得ないと思う

朝鮮語については、>>540で例に出てる「uri,oi」や「sima,syəm」などの単語では明らかに日本語が古形を保存していることから考えて、
o1とuの対応についても日本語の方が古形を保ってるんじゃないかと思う
朝鮮語でも低舌化による「u→o」の変化が起きたんじゃないか?

ここまで見た
  • 565
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  • 2013/10/12(土) 21:30:25.69
朝鮮語は中期語以降数百年に限ればo→uの変化のほうが顕著だよ

ここまで見た
  • 566
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  • 2013/10/12(土) 21:41:36.04
>>564
>むしろ>>450の対応は>>560の表を補強する傍証になると思う
ここもうちょっと詳しく・・・

ツングース語のuが日本語のo1に対応するのならば

1. ツングース語流入時代日本語のuの音価がuではなく、o1で受け入れるしかなかった
2. ツングース語流入時に日本語にo1はなく、uで受け入れたのちuの一部がo1になった(外来語はo1になりやすい?)
3. ツングース語流入時にoであった語を日本語でo1として受け入れ、ツングース語のほうがo→uに変化した

このぐらいの仮説しか思いつかないんだけど、このうちどれを想定してる?

ここまで見た
  • 567
  •  
  • 2013/10/12(土) 22:05:50.29
>>566
いや、俺が想定してるのは普通に「ツングースo:日本語o1」の対応だよ
「yu(湯),du:l」や 「yuri(助詞のゆり),duli」とかの対応があるから、ツングース語のuはそのまま日本語のuに対応すると思う
具体的に言うと「o1,o」「o2:u"」「u:u」の対応を想定してる

こうやって比較的綺麗に母音が対応するからには、ツングース語の流入時点で既に日本語にはoがあったのかな、と

ここまで見た
  • 568
  •  
  • 2013/10/12(土) 22:36:30.65
>>567
横レスなんだけど、いっその事、有坂とツングースを切っちゃうとか?
8母音形成後にツングースの流入ありとする。
もともと、アルタイと無関係に、4母音以来のゆるい同化法則として有坂があって、
それに、後から来たツングースが、ガチの母音調和として綺麗にハマったと。
だから、助詞が、形の上でもツングース臭いのに、有坂自体は助詞に射程が及ばない(アルタイ的には大変に奇異)と。


俺自体は、着想フレームワーク(想定する流れ)が、修正含む399系諸説と異なるので、
組み込んでいただく必要はありません。木と竹を接ぐような話になりそうだから。

ここまで見た
  • 569
  •  
  • 2013/10/12(土) 22:49:39.37
>>568
「有坂法則は母音調和か?」というのは長らく議論されてきた命題で、(少なくともアルタイ的な)母音調和じゃないという主張もよくあるけど、俺自身は有坂法則はアルタイ的な母音調和の延長線上だと思ってる
アルタイ諸語を適当に見てれば分かるけど、「チュルク語→モンゴル語→ツングース語→中期朝鮮語」の順で母音調和の拘束力が緩くなってるんだよ
「仮にアルタイ語族説が成立するとすれば」最も古形を残しているのがチュルク語であることに異論は出ないと思うけど、そのチュルク語の母音調和は極めて厳格で、以下モンゴル語、ツングース語、中期朝鮮語の順に母音調和が及ぶ射程が短くなっていく
であるからには、中期朝鮮語よりも更に先にある日本語の母音調和が助詞にまで及ばなくても不思議ではないと思うし、そのことがアルタイ的母音調和を否定する根拠になるとも思えない

例えば有坂第三法則なんかはツングース語に全く同じ母音調和がある(ツングース語でもaとəは同一語根内に共存しない)し、有坂法則に関してはツングース由来の可能性が高いと思う

ここまで見た
  • 570
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  • 2013/10/12(土) 23:22:27.81
なぜ地理的に遠いと母音調和がゆるくなってもおかしくないっていうことになるのですか?

ここまで見た
  • 571
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  • 2013/10/12(土) 23:27:14.47
>>570
誰もそんなこと言ってないと思うが

ここまで見た
  • 572
  •  
  • 2013/10/12(土) 23:32:25.44
>>569
その、トルコ語云々の話は、そりゃそうなんだけどさ。
トルコ語は、「語頭で8母音だが、語中語末では【4母音】」と音韻処理できるほどの、厳格な母音調和を持っている。
これはこれでいい。

そして、この厳格な体系では、中性母音というのは、そもそも出てこない。
中性が存在する、ということは、すでに母音調和が形骸化をはじめ、崩れ始めているということ。
崩れているということは、元々の祖形があるということ。
そして、母音調和というのは、順行同化の際立った例なのだから、
「元々の祖形」の段階で、きれいに順行同化が決まらなければならないし、
それが調和=母音同化を生む、唯一の力になる。
つまり、中性が出てきたら、その力はすでに失われているということになる。

翻って有坂に戻る。有坂法則は、単語の中で働いている。
つまり、単語の中で自活して働く何らかの要素だ、ということになる。
もしこれがアルタイ的母音調和なのなら、日本語史のある時点で、
上記の力が働いていなければならない。

ところが、有坂には、すでに明らかな中性母音iがある。
ということは、アルタイ的に考えるなら、これを生み出した祖形があるはず。
ところがこれは4母音では、どう捻っても説明がつかない。
普通なら、イ丙とイ丁を設けて、イ甲を分割するのが定石だが、これは完全に道無き道になる。

崩れつつある母音調和が、他の言語に横から割り込んで、
その言語の既存の単語の母音を並べ替えるって、すごく異様な話。

ここまで見た
  • 573
  •  
  • 2013/10/13(日) 12:19:26.94
>>565
oが祖形だとすると日本語で「o→u」の変化を想定しなくちゃいけないけど、それはちょっと無理筋じゃないか?
日本語の方が祖形を保ってるのは明らかなんだし、それなら高麗時代の朝鮮語に日本語と同じ「u→o」の低舌化を想定した方が分かりやすいと思う


ついでに>>561を訂正
日本語の母音調和は陽母音[a,o,u] 陰母音[ə] 中性母音[i]だね

>>572
まず、ツングース語流入時点の日本語は5母音だったと考えてるんだが、アルタイ的な祖形はa,i,u,ə,oの5母音でなら再構できると思う
俺が想定する陽母音[a,o,u] 陰母音[ə] 中性母音[i]という体系は、ツングース語の母音調和体系と酷似してるんだよね
(この類似も、8母音時代以前に5母音の時代があったと考える理由の一つ)
「中性母音があるような母音調和が日本語に入ったのはおかしい」と言われたら反論のしようがないんだけど、
でもそれだけの理由で考えを放棄するにはこの対応はちょっと似すぎてて勿体ないと思う

この想定による母音調和体系は音韻の区分としてはフィン語ともほぼ同じ体系だし、個人的には母音調和の形としてそんなに不自然とも思えない

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  • 574
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  • 2013/10/13(日) 12:30:59.18
>>564>>567に補足

確かに>>560-561の表だとoが生まれたのが表の通りでもツングース語との接触時でもどっちでも特に問題は無いんだけど、
でもこの時には日本語の母音の体系は特に変わってないと思う
何故なら、仮に接触の結果によってoが生まれたのなら同じようにeとかも生まれててもおかしくないけど、日本語とツングース語の間にはe同士が対応する単語が無い
他にも、円唇前舌狭母音であるu"からはほぼ同じ音であるi2が生まれるはずだけど、実際にはu"とi2の対応は存在しないし、ツングース語のu"には日本語のo2が対応してる
にもかかわらず、ツングース語のoはa,i,uと同じように日本語とそのまま対応している
このことから見ると、日本語にはツングース語の流入以前からoが存在したとしか思えない
現代日本語が外来語を取り込む時にはどんな発音の母音も無理やり5母音体系に当てはめて取り込んでしまうけど、ツングース語流入時の日本語でも同じような感じで言葉を取り込んだんだと思う

というのが>>564>>567で言いたかったことなんだけど、言葉足らずでごめん

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  • 575
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  • 2013/10/13(日) 15:10:19.80
>>573
ちょっとまってくれ。
ツングースと断りなしに使ってるけど、どんな母音体系を議論の前提としてる?
俺の知る限り、ツングース祖語の母音体系は、ほぼ次の通りなんだけど。
ドイツ語式にeをウムラウト記号として、
i/ie
ue/u
oe/o
ae/a
これは、最新の知見だと(xsampaで暫定的に示します)
i/i_q
R/R_q
7/7_q
{/{_q

これは使いにくかろうから、記号は、註釈さえあれば、一番馴染みのお好きな書き方でかまわないから、
「横入りしたツングース語の母音体系」と、「在来母音との関係」を、具体的に示してみて欲しい。

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  • 576
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  • 2013/10/13(日) 15:47:04.33
>>575
日本語はツングース祖語から派生して誕生した言語じゃないと考えてるし、ツングース語が日本語に入ったのはわりと遅く(>>561参照)だと思ってるから、
この時日本語に入ったツングース語はツングース祖語ではないと考えてる
というか、その時点では既にツングース諸語もある程度祖語から分岐してたはず

具体的に考えてる日本語に入ったツングース語の母音体系は、満州語に近いような6母音体系
a,i,u,u"(円唇前舌狭母音),e,oの6母音だね
「a,a」「i,i」「u,u」「u":o2」「e:i」「o:o」の対応を想定してる(左がツングースで右が日本語)
満州語の母音調和は陽母音[a,o,u"] 陰母音[e] 中性母音[i,u]だし、日本語の有坂法則とかなり近いと思う

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  • 577
  •  
  • 2013/10/13(日) 16:58:56.14
>>567
ああごめん、uとo1が対応してるのは朝鮮語の方か。朝鮮語のほうは566 3.のように元がoで、uになったのかもしれんな。
つーか朝鮮語はある時点で母音がこんなかんじで変化したんじゃない?

i→i
u:→u
o:→ɯ
a:→ə
u→o
o→ʌ
a→a

アルタイ系の他の言語の母音調和の割り当てを考えるとこう考えるとすっきりする
時期は朝鮮漢字音が形成された8世紀より前。

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  • 578
  •  
  • 2013/10/13(日) 17:28:03.61
>>575
その最近の知見がとっても興味あります。

つーか、ツングース祖語の母音調和ってのは本来的にツングースに備わっていた何かなの?

ウラル語、トルコ語、モンゴル語、ツングース語 いずれにもアルタイ的特徴っていうのがあって、
それ理由でアルタイ諸語っていう言語にまとめられているけど、
それぞれに語彙の対応がなくて、共通の祖語から別れたんじゃなくて交流の結果似たような性質を持つようになった
っていうのが俺の知ってるアルタイ語の知識なんすよ

母音調和もそのアルタイ的特徴の一部で、それはトルコやモンゴルとの接触の結果
後から入ってきたものであるから、ツングース祖語の内的な構造から導きだされたものじゃないと考えてたのよ。
でも575の表によると、ツングース祖語の4母音に舌根後退のようなものが加わって作られたって言ってるみたいなので
そこんとこ詳しいのが知りたいなと。

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  • 579
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  • 2013/10/13(日) 17:57:14.63
大変興味深く、議論を拝読させていただいております。
すみませんが、議論する際、詳しく知りたいならこれを読みなさいっていう、
参考文献のようなものを提示してほしいです。
脇からすいません。

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  • 580
  •  
  • 2013/10/13(日) 18:18:59.20
>>576
それだと、ツングース起源の「外来語」に、有坂が適用できる論拠にはなっても、
ツングース以前から存在する単語群に、有坂が及ぼされている理由には、
やっぱり、ならないんじゃないかなあ。

以下は、俺の母音調和の理解なので、違う見解なら、堂々と反駁論破してほしいのだけど、
真正の母音調和というのは、母音のグルーピングではなく、
最初の母音に顕現する「単語の母音式別」によって、後続の母音が、むしろ音声の上で「引き裂かれる」現象なんだよね。
本来、ツングース祖語や現代トルコ語は、音韻論的には4母音なのであって、
ただし、語頭母音に「陰陽の式別」が現れるために、後続の母音が分裂して2倍の8母音のように見える。
そして、引き裂いても同じ音になる場合が、いわゆる中性母音の原型で、
さらに、中性母音が語頭に立つ場合に、その単語の母音式が消えてゼロ式になる状態が、真正の中性母音。

俺自身は、このような性質が、語族をまたいで言語連合と化してもかまわない、と理解している。
要するに声調言語の分布のようなもので、地理的に語族をまたいで広がることも、十分にありえる。

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