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『イクメン』『カジメン』とは「育児・家事をする男性」のことであり、少しも流行ってはいない。
育児休暇を取る男性はいつまでたっても一%台であり、ほとんど増えていない。
流行らせているのはNHK初めとするマスコミと、その背後にいるフェミニストというイデオロギー集団である。
何かというと「イクメン」を取り上げては、いかにも増えているかのようにキャンペーンを展開している。
これらは、あからさまな“世論操作”である。
フェミニストたちが「固定的」性別役割分担と言う場合には、
「男は仕事、女は家庭」という形態だけが考えられているのである。
そのことは、もっとはっきりと言えば、『専業主婦をなくせ』という意味なのである。
『専業主婦』をなくすこと“だけ”が、“固定的役割分担”をなくすことだと考えられているのである。
結局、「男に家事や育児をさせよう」という思想である。
それを法律や政治の力によって促進させようという思想なのである。
これは家庭内のあり方まで法律で強制しようという思想であり、
【 フ ァ ッ シ ョ 的 な “共 産 主 義” の 思 想 で あ る。 】
結局、その法律はすべて「働く女性」の利害関心から出ている法律だということは明瞭である。
“女性すべて “を「外に出て働く人間」にしてしまおうという思想なのである。
〔元東京女子大学 文理学部 教授 日本ユング研究会 会長 林 道義〕 (一二〇一〇六三四)
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アベノミクスで「女性活躍は成長戦略の中核」とされたが、経済成長率を高められるかは極めて懐疑的である。
女性が本格的に就労を行うということであれば、男性の就業時間を大幅に短くせざるを得ないのである。
(男性への家事育児推進政策で)それらに時間を取られ就業時間が少なくなれば、
経済的にはその分だけ男性の収入が減少し、一国のレベルでも「GDPが減少」するのである。
男性の中には、生産性の高い責任のあるポストから外れざるを得なくなったり、
コース転換や、正社員から非正社員を選択せざるを得ない者もあらわれよう。
「男性は仕事、女性は家事と育児」という性別の役割分担の方が、経済学の観点からみれば、
「比較優位」の原則にかなっており、“経済合理的”であると考えられる(平均的に見た場合)。
つまり、一般論として、男性の方が仕事の能力が高く(賃金が高く)、女性の方が家事・育児の能力が高い。
男女両方が不得意な分野を中途半端に行うより、其々の得意分野に特化した方が、経済的効率が高い事は自明。
それに加えて、日本企業はこうした性別の役割分業を前提とした人的管理を行って“生産を最適化”している。
こうした企業等の制度的な仕組みが精緻に築かれるには、長年に亘って膨大な調整コストが投下されてきている。
性別の役割分担を解消し、女性の活躍を促進する仕組みを築きあげるためには、
また新たに“膨大な調整コスト”が必要となり、多額の費用と混乱を負担しなければならない。
にもかかわらず、今回、多額の補助金がこの為に予算化される。保育園への補助金を大幅に増額し、
女性が活躍する企業への助成金制度や税制上の措置も広範囲に行われる予定である。
こうした財政負担に見合うだけの効果が本当にあるかという点は本来、冷静に、そして厳しく問われるべきである。
女性活躍促進の為の施策に、財政投入を行う事のコスト・パフォーマンスについては“悲観的”な考えを持たざるをえない。
【『アベノミクスの“女性の活躍で経済成長”を真に受けてはいけない』:学習院大学 経済学部教授 鈴木 亘】
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