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  • 2012/11/29(木) 16:59:17.05
死んだ俺の爺さんはシンの試合が大好きだった。
「あのキチガイ、またコブラクローやりやがった! レフェリーしっかり見いや、反則じゃろうが!」
などとテレビを見ながら怒鳴り、たまに猪木がサーベルを取り上げようものなら
「構わんから刺し殺しゃええ、キチガイやこう殺しゃあええんじゃ ぶっ殺せ!」
と嬉しそうに興奮していた。そんな爺さんにオフクロは眉を顰め、俺はテレビの前から遠ざけられていた。
シンが正統派のレスリングをしようものなら
「今日は口の端に唾が溜まっとらんから狂っとらんのじゃ。見とってみい、そのうち唾が溜まったらキチガイにになるけえ」
などと独自の理論で解説してくれた。
全日に移ってからは
「最近はキチガイが治ったようじゃ。無理して狂ったふりしとる。あれじゃ勝てんわ」
と淋しそうに言ってた。
馬場にコブラツイストで負けたときは「引退じゃなあ。もう使えんわ」と嘆いていたもんだ。
次に爺さんが本気でハマったのは、随分たってから、病院のベッドで見たバズソイヤーだったが、残念ながらソイヤーより先に爺さんは死んでしまった。
死に掛けていたはずの爺さんがソイヤーvs武藤、ソイヤーvs長州の試合を見て目を輝かせていたのを今でも時々思い出す。

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