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  • 2021/04/08(木) 21:30:26.17
新型コロナウイルス感染拡大の要因の一つとみられているのが変異ウイルスです。これまで日本の変異型の多くはイギリス型でしたが、現在、新たなタイプがそれよりも多く確認され、海外では『日本型』と呼ばれることも。この新タイプについて詳しく解説します。

■東京都『まん延防止等重点措置』の適用要請

8日、東京都の小池知事が、政府に対して『まん延防止等重点措置』の適用を要請しました。期間は、来月5日のゴールデンウイーク最終日まで含めるよう要望しました。

東京都が8日午後に開いたモニタリング会議の中で、専門家は次のように指摘し、ただちに対策を講じる必要があると危機感をあらわにしました。

国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師「人流の増加や変異株の影響等によって、新規陽性者数の増加比がさらに上昇することが予想され、結果として新規陽性者が爆発的に増加し、第3波を超えるような経過をたどることが危惧されます」

東京都は、今後の新規陽性者数のおおまかな推移をシミュレーションした結果を公表しました。6日の時点で7日間平均は397人でしたが、今後、一週間に10%のペースで増え続けた場合、6月13日には感染者数が一日1000人に、20%の増加だと来月12日には1000人を超え、50%の増加だと今月22日に1000人を超え、来月上旬には2000人に、さらに中旬には4000人になると試算しています。

■新タイプの変異ウイルス…英国型より多く確認

こうした感染拡大の要因の一つとみられているのが変異ウイルスです。今、新たなタイプの変異ウイルスが、東京などを中心に確認されています。これまで日本で確認されている変異ウイルスの多くはイギリス型でした。

厚生労働省が発表している変異ウイルスの感染者は、今月6日の時点で全国で886人で、そのうち92%がイギリス型です。ただ、ここに含まれていない新しいタイプの変異ウイルスが存在し、これまでに1548人確認されています。

■新タイプ、ワクチン効きづらくなる可能性 海外では『日本型』とも

イギリス型より多く確認されているこの新しいタイプの変異型とは、いったいどのようなものなのでしょうか。

そもそも、ウイルスには人の細胞に侵入するための突起がありますが、その突起のタンパク質を詳しくみてみると、アミノ酸がずらっと並んでいます。そのうち501番目のアミノ酸がNからYに変異したものがN501Y変異で、イギリス型と呼ばれているものです。イギリス型は従来のウイルスよりも感染力が強く、重症化しやすいとされ、致死率も従来の約1.6倍との報告もあります。

一方で、484番目のアミノ酸がEからKに変わったものがE484K変異です。南アフリカ型やブラジル型は484番目と501番目の両方の変異があるもので、感染力が強いという特徴があります。

今回、新たに東京などで見つかっているのは、484番目のみに変異があるタイプです。この変異は、感染力については従来と変わらないとされていますが、ワクチンが効きにくくなったり、再感染しやすくなったりする可能性が指摘されています。

この新タイプは、東京の変異ウイルスの感染者のうち約半数を占めていることなどから、海外では『日本型』変異ウイルスなどと呼んで、注目しているところもあります。もともと、どこから来たものかは分かっていませんが、日本以外でもすでに確認されています。

WHO(世界保健機関)は、感染しやすい、重症化しやすいなどの影響がある変異を「懸念される変異ウイルス」と定義して注意を呼びかけています。それに当てはまるのが、N501Y変異を含む『イギリス型』『南アフリカ型』『ブラジル型』の3つです。東京などで確認されている新タイプの変異ウイルスは、484のみで501の変異を含まないので、日本では警戒度が一段低い「注目すべき変異ウイルス」と定義されています。

日テレニュース 2021年4月8日 20時53分
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/19993916/

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