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- りんごちゃん ★
- 2021/01/14(木) 23:01:50.82
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2021年1月7日(現地時間6日)、米大統領選結果の認定を行っていたアメリカ連邦議会に暴徒化したトランプ支持者が侵入し、数時間にわたって議場などを占拠した。
この衝撃的な事件に際して、日本において熱心にトランプ支持を標榜してきた右派系文化人やSNSユーザーが、
「議会を選挙したのはトランプ支持者ではなくANTIFA」なるデマに飛びつき、一斉にそのデマを拡散した。
単にSNS上のみならず、夕刊フジ1月8日付(7日発売)では、一面トップの「議会乱入!!発砲 米暴動」記事に、「議事堂に侵入したデモ隊について、トランプ支持者と報じるメディアが多いが、
ネット上には極左集団が紛れ込んでいるとの情報もある」なる一文を忍び込ませ、出どころも検証せずに与太話を活字にしてしまうありさまだった。
┃拡散されたデマの顛末
連邦議会侵入直後から流された「議会に乱入したのはANTIFA」デマは、すでにAFPやBuzzfeedなどでファクトチェックされて、この記事を書いている1月10日の時点ではすでに旧聞に属する事柄だろう。
とはいえ、トリガーになった代表的な2例のみを確認しておこう。
トランプ支持者として知られるリン・ウッド弁護士が、ツイートした謎の「画像解析」(リンク)が、日本でも一挙に拡散された。
このツイートは現地時間の午後1時40分に投稿されているが、トランプ支持者たちが 議事堂周辺のバリケードを突破したのは同午後1時すぎだと報道されていることから、
かなりのスピードで「連邦議会に侵入したのはANTIFA」というキャンペーンが始められたことがわかる。
一方、ニュースメディアでは旧統一協会系「ワシントン・タイムズ」が議会占拠当日に
「連邦議会に侵入した群衆から顔認証技術でAntifa活動家を特定」と報道(のちに同紙は訂正)、
それをすぐさま法輪功系メディア「大紀元」が翻訳して掲載(リンク)。
それをさらに右派系まとめサイト 「アノニマスポスト」が拾って大きく拡散した。
上記「ワシントン・タイムズ」記事をトランプ支持者の海外アカウントがツイートしたものを翻訳して流した人もいた。
いずれも、占拠当日(日本時間1月7日)午前から昼過ぎにかけての動きだった。
(中略)
┃「両論併記」のテクニック
1月9日に放映された朝日放送テレビ製作『教えて!ニュースライブ正義のミカタ』で連邦議会占拠事件がとりあげられた際に、
コメンテーターとして登場したほんこん氏は次のように発言していた。
「TwitterとかYouTubeとかで見させてもろたけど、警察の方々が招き入れてる映像も残ってるんですよ
……これがほんまにANTIFAっていう証言も出てるんで、それは平行に〔?〕公平性をもって放送したほうがエエと思いますけども」(文字起こしは早川による)
意味不明な箇所もあるが、〈連邦議会を占拠したのはトランプ支持者ではなくANTIFAだという「証言」もあるから、それも併記して放送せよ〉という趣旨だろう。
「……という証言もある」というところがミソで、占拠したのはトランプ支持者なのかANTIFAのどちらなのか、
本人の主体的な判断は下していないかのように装いながら、両論を併記させることで「トランプ支持者が議会を占拠した」という事実をあいまいにさせるのである。
これは歴史修正主義者がいつも使うテクニックだ。
(中略)
┃本人の判断ははっきり書かずに「引用」で語る
一方、こんなやり方もある。作家として知られる門田隆将氏は――
「我那覇真子氏の現地レポート、特に連邦議事堂で女性が死亡した現場の映像分析に見入った。
連邦議事堂の“窓を割る人間、映像を撮る人間も、アンティファであると思われる”と。
その人物が「目撃者」としてCNNに出演し、視聴者に刷り込みを行い、トランプ・警察双方に打撃を与えるやり方。戦慄を覚える。」(午前6:11・2021年1月9日)
(中略)
実は、門田氏のTwitterアカウントのタイムラインをたどってみても、ご本人自身の判断としてはどちらともハッキリは書いていないのだ。
にもかかわらず、引用する形をとって「ANTIFA」説への強いシンパシーを示している。
引用であるかぎり、後に事実がひっくり返っても自分の判断への責任は問われない。
けれども特定のメッセージは、フォロワーに伝えることができるのである。
全文ソースで
https://wezz-y.com/archives/85594
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