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- 2018/07/14(土) 07:39:44.43
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西日本豪雨 避難所、トイレ切実 水道復旧に時間 我慢、健康直結
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018071390135524.html
西日本豪雨では、住宅を失うなどした七千人近くが避難所に身を寄せている。水道の復旧に時間がかかると予想される中で切実なのが、過去の災害でも深刻だったトイレ問題だ。排水管が壊れた水洗トイレを使うと、逆流してあふれる恐れがある。仮設トイレがあっても行くのは嫌だと、水分や食事を控えがちになる人も多いが、脱水症やエコノミークラス症候群を引き起こしかねない。専門家は「健康に直結する問題。利用ルールを徹底し、みんなで管理を」と呼び掛けている。
避難所に設置される仮設トイレは数が不足しがちな上、圧倒的に和式が多い。過去の災害でも、足腰の悪い高齢者や和式を使い慣れない子どもなどから「真っ暗で怖い」「しゃがめない」などの声が聞かれてきた。
内閣府の調査によると、二〇〇四年の新潟県中越地震では「トイレが不安で水を控えた」とする人が、震源地に近い同県小千谷市で避難者の約33%に上り、エコノミークラス症候群の一因になった。屋外に設置することが多い仮設トイレは雨天時や夜間に行きにくく、プライバシーの問題もあり女性から敬遠された。
「足腰の悪い人や外出したくない夜間は、建物内の既設トイレを活用して」と訴えるのは、NPO法人「日本トイレ研究所」の加藤篤代表理事。水が流せなくなった洋式便器に携帯トイレを取り付ければ、排水できなくても個室空間は利用できる。子どもにもお勧めの方法という。
ただ、携帯トイレばかり使うと可燃ごみが大量に発生するため、昼間などは屋外のトイレと組み合わせるのが効果的。安心して利用できるよう、仮設トイレは原則として男女別に設置し、照明をつけ、個室に鍵をつけることも重要だ。
東日本大震災の教訓を踏まえて、内閣府は一六年に避難所におけるトイレ確保のガイドラインを策定。設置場所や防犯対策については、障害者や女性の意見を積極的に取り入れ、バリアフリートイレも確保するよう自治体に促している。
加藤さんは「避難生活でトイレは唯一のプライベート空間。我慢せずに声を上げてほしい」と話している。
(東京新聞)
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