facebook twitter hatena line google mixi email
★お気に入り追加


■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

  • 1
  •  
  • 2017/08/14(月) 11:40:54.76
一般的に男性は、キャバ嬢の胸の谷間や短いスカートからのぞく太ももを見て、雄の本能を発揮させる。
ニコニコと話を聞いてくれる女性に、心をつかまれる。
しかし泰典は、商売上手な女、そこにデレデレする男を引いた目で観察してシラケている。
それは、心と体を乖離させた、泰典が言うところの“自己完結の恋愛”を長い間、してきたからなのだろうか。

さらに、田舎には、おせっかいなオジさんやオバさんも多かった。
年齢を聞かれ30歳だというと、決まって、「結婚しないのか?」と問われる。
「いい人がいたら結婚したい」というと、ある時、町内会の会長が、見合いの話を持ってきた。

「恋愛したいと思わなかったの?」
「したいとは思いましたけど、その頃の僕は、恋愛に関して自己完結ができていたんですよ」

泰典のいう自己完結とは、どういうことなのだろうか。
「精神的にはアニメに出てくる子と恋愛できたし、体は風俗には行けばそこで満足できた。
あ、風俗には今でも時々行ってますけどね」

「自分でいうのもなんですが、僕はかなり恋愛をこじらせていまして、結局恋愛らしい恋愛もしないままに、この歳になってしまいました」
面談に来た伊藤泰典(46歳)は、椅子に腰をかけるなり、こういった。

“恋愛をこじらせる”とは、一時期よく使われていた言葉だ。
一般的な価値観と自意識の間に折り合いがつかず恋愛につまずく女性を、今は亡きライターの雨宮まみさんが“こじらせ女子”と表現したのが始まり。
そこから様々な意味が派生して、うまく恋愛ができずに、もつれた恋愛ばかりしていることを“恋愛をこじらせる”と言うようになった。

■アニメと女子で、アニメを取ってしまった

泰典は、身長167センチ、筋トレで鍛えているという胸板は厚く、サイドを短く刈り込んだ髪型はスポーツマンの風貌。
年齢よりもずっと若く見え、笑顔がみょうに人なつっこかった。
清潔感もあり、女性から敬遠されるような見た目ではけっしてない。
現在は埼玉の実家で、親の跡を継ぎ果物農園を経営している。

「今はそうでもないんですけど、昔は強烈なアニオタ(アニメオタク)だったんですよ」
恋愛をこじらせる原因のひとつは、ここにあったという。
明るくがっしりとした体つきの泰典から、アニオタという言葉が飛び出してきたのが、ちょっと意外だった。

「昔からアニメが大好きで、ビデオも欲しいしグッズも欲しい。
小中学校のころは、お小遣いをみんなアニメにつぎ込んでいました。
中学くらいになると、周りは異性に興味を持つようになるけど、僕はアニメと女子、どっちをとるかといったら、アニメを取ってしまったんです」

高校は地元の男子校に進学した。
女子のいない環境の中で、さらにアニメ熱は高まっていった。
高校卒業後は東京6大学のひとつに進学した。

都会のキャンパスには華やかな女性も大勢いたのだが、生身の女性とどう向き合っていいのかわからず、大学4年間も、ひたすらアニメの世界に自分の身を置いた。
またアニメだけでなく、ゲームも大好きで、ファミコンのソフトにもお金をつぎ込んだ。
大学時代は、ゲーセンにも入り浸るようになり、結局女性と一度もつきあわないままに、大学を卒業することになった。

と、ひょうひょうと話す。
生身の女性を愛し、愛したからその先に肉体が欲しくなるのではなく、精神的恋愛と肉体の欲望をバラバラに満たし、そこで恋愛を完結させる。
そこが“恋愛がこじれてしまった”原因だと本人は分析する。

写真:46歳の泰典は、思春期の頃からアニメの中の女性との精神的な恋愛で満足し、ここまで過ごしてきた。
ただ、「やっぱり家族が欲しい」とここに来て婚活に本腰を入れ始めた
https://i.imgur.com/YzbfOxt.jpg


https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170810-00183961-toyo-soci&p=1

★1:2017/08/11(金) 22:22:05.14
http://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1502627304/

※続きます

ここまで見た
  • 2
  •  
  • 2017/08/14(月) 11:41:33.83
※続きです

■母の病気で「アニメ漬け」の人生が一変

これまでを振り返ると、アニメやゲームにハマっていた人生が一変したのは30歳の時だったという。
大学を卒業し一般企業に就職をしたのだが、母が病気で倒れたため、実家に戻って家業を継ぐことになった。

「もともと家業を継ぐ気ではいたんです。
ウチは、7、8人のパートさんを雇う結構な敷地面積のある農園なんで。
ただ僕が大学を卒業する時には親父もお袋もまだ現役だったし、社会勉強のために一度は就職をしたほうがいいかなと思ったんですよ」

ただ、行きたい会社に就職できたわけではなかった。
泰典が大学を卒業する時は就職氷河期であり、志望したところは軒並み不採用。
やりたい仕事に就いたわけではない。母親が倒れ父親から、「会社を辞めて、家業を手伝ってくれ」と言われた時に、勤めている会社を辞めることに未練はなかったという。
こうして都内から地元に戻ったのだが、田舎で農業を始めてみると生活がいっぺんした。
隣近所とつきあったり、組合の会合に出たりと、よくも悪くも人間関係が濃くなった。

「祭りや組合の会合の後は、必ず酒盛りになる。
もともと田舎育ちだし、酒を飲むのは好きなので、それが決して嫌ではなかったんですけど」
泰典の人なつっこさは、この環境から作られたのかもしれない。

「ただひとつ、どうしても馴染めなかったのが、そうした飲み会の後、2次会は男だけでキャバクラとか、お姉ちゃんのいる店に行くことでした。
隣についてくれたお姉ちゃんと、みんなデレデレしながら楽しそうに話している。何を話しているかというと、パチンコやギャンブルの話。
あと、“こういう土だと野菜や果物がよく育つ”みたいな培養土の話。
そんなこと聞いても面白いわけがないのに、女の子たちはみんなキャッキャしながら話を合わせている。
“商売だからニコニコしているんだろうな”と思うと、“よくやるなぁ〜”と、僕は逆にシラケていました」

「お見合い写真を見たら、2つ年上だったけれど、綺麗な女性だったので“このへんで結婚も悪くないかな”と思って、見合いをすることにしたんです」
お見合い場所は、地元の割烹料理屋の離れだった。
相手の女性は着物こそ着てはいなかったが、仲人、両家の両親も揃った昔ながらの見合い形式だった。
「お見合いもはじめてなら、女性と面とむかって話をするのもはじめて。
まして、それが結婚するかもしれない相手なわけで、もうガチガチでした」

話を持ってきた会長が仲人となり、場の空気をなごませようとふたりに話をふったり、冗談を言ったりするのだが、女性はニコリともしなかった。
最初は緊張しているのかと思ったが、料理が運ばれてくるとそれを黙々と平らげていく。
意にそぐわない席に無理やり連れてこられ、不機嫌なのがありありと読み取れた。
「最初は、僕も一生懸命に話をしていたけど、後半は“早く帰りたいなあ”と思っていました」

結局、その見合いは女性からお断りがきた。
その後も、その会長が3つのお見合い話を持ってきたので、計4回お見合いをした。

■4人とお見合いし、結婚したい気持ちが萎えた

2回目のお見合いは、地味で大人しい女性。お見合いの後に、1度デートをしたが、会話が続かなくて30分お茶をして別れた。
それも、女性からお断りがきた。
3回目のお見合い相手は、特別美人というわけではなかったが、明るく楽しい人だった。
しかし、2回デートをしたところで、なんとなくお互いに連絡を取らなくなり、うやむやに終わった。

それから1年後くらいに、4人目の女性を紹介された。
「かなり丸い方でした。小太りというレベルを超えていた。ご両親とも丸かった。僕はどちらかといえば痩せ型のほうが好みなんです。
それでもなんとか場をとりなして話をしていたんですけど、食事を終えたらプカーッと、目の前でタバコを吸いだしたんですよ。びっくりしました」

4回目の見合いは、終えてすぐに泰典のほうから断りを入れた。
「そうしたら世話をやいてくれていた会長にメチャクチャ怒られた。『おまえ、そんなんじゃ、いつまでたっても結婚出来ないぞ』って。
だけど、僕はタバコを吸わないし、まだ周りが食事をしているのに、断りもなしにプカーッとタバコを吸うような女性とは結婚したくないですよ」

こうして4人と見合いをするうちに、“女性と恋愛をする”“結婚をする”という気持ちはすっかり萎えてしまった。
泰典がいうところの、まずます恋愛がこじれていった。

※続きます      .

フリック回転寿司
フリックラーニング
ここまで見た

★お気に入り追加

このページを共有する
facebook twitter hatena line google mixi email
おすすめワード