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- 2002/11/02 06:44
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>>56のつづき
わたしは Ray の講演と、その後 Ray と John が参加したパネルディスカッションを
聞きのがしていた。そして彼らはいま、そのとき途中で終わった話のつづきを
やりだしていた。Ray は技術革新の速度はわたしたちのロボット化 -- あるいは
ロボットとの融合とかそんなようなもの -- を加速していると語った。これに対して
John のほうはそんなことはありえない、なぜならロボットには意識がないからだと
反論していた。
こういう話はまえにも聞いたことがあった。でもわたしはつねづね意識をもったロボット
なんてものは SF の世界にしかいないものだと思っていた。けれどもいま、わたしは
尊敬する人物から、それがそんなに遠くはない将来の可能性だという強力な議論を
聞いているのだ。とくにわたしは Ray の、その未来を予想し創りだす能力にあっけに
とられていた。遺伝子工学やらナノテクやらが、世界をつくり変えるほどの力をわたしたちに
与えるであろうことはすでに知っていたが、わたしはいまや、知的なロボットの
現実的で切迫したシナリオに驚いていた。
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