子供に纏わる感動秘話 [sc](★0)
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- 2008/10/01(水) 11:40:33
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長くなってしまったので、3分割します。
友人の娘さんが亡くなってから数年になる。享年6。
その4年前には奥さんが病気で亡くなっていて、男手一つで育てていた。
かなりの努力家でエリートコースに食い込んでいたようだったが、
激務と育児は兼任できないからと、あっさり中小企業に転職。
保育園だ保健所だ病院だと娘さんの都合に合わせたものだから、
収入はがた落ちで、しかも慣れない家事に四苦八苦していた。
それでも「遠足の弁当を喜んでくれた」なんてにやけていたから、
苦労している一方で楽しかったのだろう。
たまには俺が娘さんを遊園地に連れて行ったりして、
友人の時間を作ってやってはいたが、昼を過ぎると電話が来た。
密着していた分、いなくなると寂しかったに違いない。
娘さんは小学校に上がってから、デジカメが欲しいと言い出した。
収入は悪くても蓄えはあるから、安物を買うことは造作もないことだが、
友人はクリスマスのプレゼントにするつもりでダメと言ったらしい。
俺も直接聞いたことがあって、俺の中古をあげようとしたが
「欲しいと言えば簡単に手に入ると思ってしまっては困る」と断られた。
甘いだけでなく厳しい父親でもあったようだ。
その友人が、ちょうど今の時期になって体調を悪くした。
風邪をこじらせてしまったというので、娘さんにうつさないように
うちで預かることにして、友人はさっさと入院した。
娘さんはお利口にしていたが、数日して「退院した」と連絡が来た。
娘さんを帰しに行くと、まだ少しつらそうだが「もう1日寝てれば治る」と。
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