facebook twitter hatena line google mixi email
★お気に入り追加


  • 186
  •  
  • 2012/02/11(土) 00:06:37
162つづき
津波の水は、手を伸ばせば届くところまで来ていた、少し気持ちが落ち着いたと思ったら突然
歯がガチガチ鳴り震えがとまらなくなった、妻が使い捨てカイロを、箱ごと持っていて
それで暖を取ることができた、水の量は20時ころから下がり始めた、外の様子はあまり
わからなかったが、水の流れる音 家の軋む音 時折来る揺れ強い余震 (おーい)と叫ぶ声
サイレンの音 ヘリの音 下がった水位が23時頃また上がり始めた、不安になった妻は、
泣きながら、泳いで隣の家に助けてもらおう言った しかし、もし掴まる物とかがなくて
30mも流されてしまえば、強い流れの中に引きこまれ、命はないだろうと考え妻にはサッシ窓の
あそこまで水がきたら、脱出しようと言っていたが、これ以上水位が上がってくることはなかった
長い一夜となったが朝には、だいぶ水が引き8時にふともも位の水の中をシュラフとすこしだけの
衣類をバッグに詰めて運河の土手にむかって歩いた
運河の土手を歩きながら見た光景はほんとうに、この世のものとは思えない悲惨な光景でした
泥だらけの避難してきた人々があちこちで火を燃やし暖をとっていた、流された車 点いていない信号機
何処を目的に歩いてゆくのか うつろな顔をした人々の流れ 私達はとりあえず自分の会社まで歩いて行くことにした
会社も水がきていたが、自分の車はマフラーに水が入った程度で動いた、とりあえず内陸の方に食料を調達にうごいた
途中、父の会社の従業員に合い親の安否の聞くと事務所の2階に避難して無事とのこと、食い物もってけと
お菓子をコンビニのふくろ一つもらった これはかなり助かった
つづく

ここまで見た

★お気に入り追加

このページを共有する
facebook twitter hatena line google mixi email
おすすめワード