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  • 2016/10/19(水) 20:40:54.44

 
在日韓国人留学生 22人中20人が「私は韓国人ではない」

日本で生まれ育った在日韓国人の中には、高校や大学で母国に留学し、韓国語や韓国文化を学ぶ人がいる。
彼らはその留学を通して、「私は韓国人ではない」との意識を強めるという。そう思わしめる経験とは何か。
在日韓国人ジャーナリストのコナー・カン氏がリポートする。

「母国修学が在日コリアンのエスニックアイデンティティに与える影響に関する研究」そう題された修士論文が韓国で話題になった。
筆者はソウル大学大学院で社会学を専攻したユン・ダイン氏(27歳)。

海外に住む韓国人に向けた広報活動などを行う「在外同胞財団」(韓国外交部傘下)が主催した学位論文公募展(2015年)で、最優秀賞を獲得した。
 
ユン氏は論文執筆のため、韓国に6か月以上滞在する在日韓国人留学生22人にインタビュー。
その結果、22人中20人が「私は韓国人ではない」「私は在日だ」という意識を留学中に強化していることがわかった。
つまり、せっかく母国で学んでいるのに「韓国人としてのアイデンティティ」が生まれないというのである。
 
韓国政府は在日韓国人らを対象に『母国修学制度』を長年実施してきた。
「民団」が幹部育成のため本国に要請し、制度化されたのは1962年。「国費奨学生」として韓国の大学への進学が認められた。その後、高校生向けの短期留学が加わるなど、変遷を経て現在に至っている。

留学制度の運用を担う韓国・国立公州大学校発行の「募集案内」によると、韓国語や韓国文化、
韓国史を学ぶ共通課程(週15時間)と専門課程(同)が設けられており、居住国での修学年数や希望に応じて志願できる。
座学のほか、韓国各地を巡る「現地学習体験」や韓国の大学生との交流、ホームステイ、専門課程ごとの放課後学習サークル(語学、大学入試・就職準備など)が用意されている。
 
ユン氏がインタビューしたのは同制度を利用した学生2名、その他の留学手段で韓国に滞在している在日の学生20名だった。ユン氏が語る。

「在日の歴史を知る人が優しくしてくれたとの証言もありましたが、正直、『韓国の人々が在日コリアンについてあまり知らない』という話が多かった。彼らはそのことに失望や衝撃を感じ、時に苛立ちを表していました」

学生が出会った多くの人は「在日は韓国人ではない」という認識を直接・間接に表現したという。中には、差別的な表現さえあった。

「多くはありませんが、『サークルの部屋でチョッパリという言葉を使いながら自分の噂話をしていた』『パンチョッパリと言われた』などの証言がありました。
本名と通名(日本名)を持っている子が、韓国人から通名しか呼んでもらえなかったというケースもありました」(ユン氏)  同様の体験はこれまで多くの著名人も明かしている。

劇作家・つかこうへい(故人)は、自著『娘に語る祖国』で、初めて韓国を訪れた際の経験をこう記す。 〈税関で、「おまえは韓国人のくせに、なんで祖国の言葉がしゃべれないんだ」と、パスポートを叩きつけられました〉

サッカー元日本代表の李忠成は日本に帰化する前、U-19韓国代表合宿に参加した際、「なんで在日の奴が来たんだ」「パンチョッパリ」などの言葉を浴びせられた。李はテレビのインタビューでこう答えている。

「日本の人よりも韓国の人のほうが僕の味方をしてくれると思って韓国に行くわけですね。なのにそれとは真逆のことを言われ、韓国代表に落ちたということだけではなく、自分の世界観がすべて変わってしまった出来事の一つになりました」

http://www.news-postseven.com/archives/20161019_455201.html

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