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  • 2011/10/16(日) 00:13:57
宮崎市中心部にあり、宮崎県議だけが1泊3000円で利用できる「議員寮」が、年間500万円以上の赤字を出しながら存続している。全国では財政難などを理由に寮の廃止が相次ぐが、宮崎は「利用者がいる」との理由で検討もされないまま。一方、市内で調査活動をした際、割高なホテルに泊まり、政務調査費を充てる議員もいる。識者は「売却を含めた有効活用を検討すべきだ」と指摘している。

 県議会(39人)の議員寮は市役所そばにあり、県議会棟まで徒歩で約10分。約980平方メートルの県有地に鉄筋コンクリート3階建てで、6畳の個室を27室(トイレと風呂は共同)備える。朝食500円は別料金。利用者は県議に限られ、月4000円で部屋を倉庫代わりに利用することもできる。

 県議会事務局によると、1950年に建設され、82年に建て替えられた。資料がある2006年以降、利用者は年間延べ632〜973人。議会出席のための利用が多く、高速道路が通っていない県北、県南選出の県議が大半を占める。事務局は「経緯は不明だが、県内の交通事情を勘案してできたのだろう」と話す。

 利用者の一人で、宮崎市から約90キロ離れた延岡市区選出の太田清海議員(60)は「交通網が発達していない宮崎は移動に時間がかかる」と言う。

 だが、維持管理費が年約900万円かかるのに対し、利用料収入は300万〜400万円。06年以降は5年連続赤字で、その額は計3133万円に上る。議会事務局は「資料がない05年以前も同規模の赤字が続いていたのではないか」と推測する。赤字はすべて県の一般会計で穴埋めされてきた。

(2011年10月15日 読売新聞)

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