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  • 2010/08/22(日) 07:37:52
手賀沼おっかぬ〜w

http://home.att.ne.jp/red/sronin/_koten/0467teganuma.htm
手賀沼
 下総の国に手賀沼という大きな沼があり、縦横八キロにわたり緑水が
満ち満ちていた。
 そこには鴻雁・鴛鴦がねぐらをならべ、数知れぬ魚が水面に踊って、
漁人の網は常に豊かであった。また、下総・上総の間を結ぶ小舟が
さかんに行き交っていた。

やがて、この沼に耕地開発の計画が起こった。
水を涸らし、葦原を刈り捨て、大勢の人力を投入して随所に堤防を築き、
ついに一面の平原となした。
 ところがそのとき、にわかに大雨が降って、一夜にして沼は元どおりに
満水した。
 月日をかけ、労苦を重ねてやっとのことで干拓したのに、思いもよらぬ
あちこちから水が湧き出し、波となって逆巻いた。水勢は岩を砕き、山を
崩した。
 これを防ごうと、人々が鋤鍬そのほか農具を引っさげ、懸命の思いで
水に駆け込むと、蟹や泥亀や鰻のたぐいが集団で襲ってきて、股を刺し、
足に噛みついた。
 また、掘り上げた泥土の中からさまざまな雑魚が飛び出して、通りかかる
人を無差別に攻撃した。

 こうしたことで収拾がつかなくなったため、結局、手賀沼の開発は
とりやめとなったのである。

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