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- 2015/12/21(月) 20:12:10.49
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NO3988『サウジがイスラム34ヵ国結集ISに対抗』 [2015年12月16日(Wed)]
http://blog.canpan.info/jig/archive/5688
サウジアラビアが世界中のイスラム国家に呼びかけ、IS(ISIL)に対抗する組織を結成した。
このサウジアラビアの呼び掛けには、34か国が参加することを表明している。
この新しい組織は、『対テロ軍事同盟』と名付られたようだが、果たしてどの程度の効果が、
あるのであろうか。この組織のメンバーには、エジプトやパキスタンといった、イスラム世界の
軍事大国も含まれてはいるが、十分に機能するには、まだ障害がありそうだ。
まず、イラクやシリアの問題であるにもかかわらず、これらの国々が参加していないことに加え、
対テロ軍事同盟がイラクにもシリアにも、認められていないことだ。
したがって、この対テロ軍事同盟はどのようにして、軍隊をイラクやシリアに送り込むのか、
情報活動はどうやって、イラクやシリアに認めさせるのかという問題がある。サウジアラビアは
これまで、アサド体制打倒に動いてきていただけに、サウジアラビアとシリアが、たとえテロ対応
といっても、協力することはありえまい。
加えて、地域大国であるイランが、参加していない点も問題であろう。イラクでもシリアでも、
イランの影響力は大きく、無視するわけにはいかないからだ。今回の対テロ軍事同盟組織の
結成は、今後、サウジアラビアとイランとの関係を、より一層悪化させるものと思われる。
テロに対抗するためには、当然のことながら、情報という地味な作業が、重要になって来る。
しかし、サウジアラビアには情報対応が、出来るとは思えない。辛うじてエジプトとパキスタンが
その弱点を補えるだろうが、そのことに対して、サウジアラビアが両国の経費を、潤沢に出すか
となると、話しは別であろう。
必要に応じて軍隊をイラクやシリアに、派兵するとなった場合、その経費はどの国が負担するの
かも、大きな問題であろう。軍事大国のエジプトもパキスタンも、大規模な軍隊を送るほどの、
余裕はないからだ。そうなると、サウジアラビアが負担するのかということになるが、そうも
いかないのではないか。
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