上代特殊仮名遣い 二音目 [sc](★0)
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- 名無し象は鼻がウナギだ!
- 2012/06/23(土) 20:31:32.19
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前スレ:上代特殊仮名遣い
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1305988303/
立てた
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- 2012/06/24(日) 14:35:58.44
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第2 エ甲乙【各段】音節の音価
前スレ699&921で述べた考え方からすると、エ甲乙は、いずれも最古の形は多重母音であり、
それが融合して、8母音の体を為した、ということになります。
ここは通説通り、
エ甲</ia/
エ乙</ai/
を承認します。この2つ、ネタは同じなのに、なぜ合体を嫌う場面が出てきたのか?それも一部で。
そうすると、エ甲は、頭子音に接続する母音が前舌iであるのに、
エ乙は、頭子音に接続する母音が後舌(当時)のaである。
これが何か重大な差異を引き起こしているのではないか。
一般に、こういう場合、子音が強く影響を受けるのはiのほうで、要するに拗音化あるいは口蓋化する傾向にあります。
エ甲は、口蓋化、とまではいかなくても、古い場面では、半母音[j]が挟まっていたのではないか。
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- 2012/06/24(日) 14:48:36.89
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第3 エ乙がエ甲の告白を「ふった」場合とは
そうすると、エ乙にとって、エ甲との合体を拒絶したい場合とは、
エ甲の子音が口蓋化または間に拗音が挟まって、同じ「行(子音)」とは認めがたい場合ではないか、
と考えられることになります。
仮に、セディーユを口蓋化または拗音化の記号と仮に採用すると、
Ci, Cæ <Cia, Ce<Cai ならば、Cæ→Ce合流
Çi, Çæ<Çja, Ce<Cai だと、Ç≠Cにより、Çe / C@j
これが承認されれば、同じ原理でイ甲乙も処理できる【はず】
これで、エ甲乙とイ甲乙の平仄が揃うことも、簡単に説明できる【はず】なのですが…
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- 2012/06/24(日) 14:53:58.58
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第4 ふった行と受け入れた行
ところが、具体的にふった行と受け入れた行を比較すると、話は決して単純では無い。
頭子音を並べると一目瞭然
×(ふった行)…k, ng, p, b, (m)
○(受け入れた行)…s, z, t, d, n, r
どうみても逆。あきらかに○のほうが、比較言語学的に口蓋化しやすい子音が並んでいる。
ということで、この説は単純には適用できないっぽい。
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- 2012/06/24(日) 15:00:44.16
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第5 議論の表裏を逆転させてみる
「受け入れた行」のほうが、口蓋化しやすいのなら、話を反転させてみる、ということができないだろうか。
つまり、eも前舌であることに変わりは無いのだから、
・受け入れた行の子音は、i(イ甲), e(エ乙), æ(エ甲), ï(イ乙) の場合に、口蓋化をしていた
・受け入れなかった行の子音は、i(イ甲)だけで口蓋化していた
こうすれば、同じ議論を適用して、イ甲乙と、エ甲乙の合流/分裂の平仄がとれていることを説明できる。
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- 2012/06/24(日) 15:05:22.46
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第6 補遺(弱点)
もちろん、こんなことが明らかなら、8世紀段階の森推定音の音価推定に確実に反映しているはずだ、
あれほど豊富な介音を持つ中古漢字音による転写で、
この手の口蓋化の痕跡が、森をしても発見できない、という怪奇現象はありえない、
というのが、この説の致命傷になることは、重々承知です。
口蓋化という観点は、いろんな先行研究があるので、
俺が思いつくことは、誰か確実に思いついているはずなんだよね。前スレにも近い議論があったし。
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- 名無し象は鼻がウナギだ!
- 2012/06/24(日) 15:07:12.85
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>>8
なんで別人だと言えるの?
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- 2012/06/24(日) 15:08:45.12
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>>14訂正です。
(訂正後)
・受け入れた行の子音は、i(イ甲), e(エ乙), æ(エ甲), ï(イ乙) の場合に、口蓋化をしていた
・受け入れなかった行の子音は、i(イ甲)、æ(エ甲)だけで口蓋化していた
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