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  • 213
  •  
  • 2020/08/15(土) 18:52:55
>>212ありがとう。色々と楽しませてもらったので、ちょっと考えてみたよ。

まず、圧力隔壁に開いた穴から出た風により、機体後部や垂直尾翼が壊されたと説明しているが、これがそもそも間違い。風ではなく圧力により破壊されたという方が正確。
非与圧区域である機体後部の圧力が急激に高まった事により、構造が耐えられなくなって破壊したもの。

事故機の当時の飛行高度は7300m、外は0.4気圧。飛行中、機内圧は1気圧より若干低くなるため、0.9気圧と仮定する。差は0.5気圧。0.5気圧でも、1m^2あたり、5トンもの力がかかっている。

確かに、キャビン外に圧力が流出すれば、キャビン内の気圧は下がる。ただし、圧力隔壁後部の非与圧区域は、小さな部屋程度の広さしかない。圧力の大きな変化は無いと考えても良いと思うが、仮にキャビンの1/3の容積があると仮定する。
やや低めに考えても、非与圧区域にかかる圧力は0.7気圧程度。外気との差は0.3気圧で、1m^2あたり3トンの力がかかることになる。

与圧区域は、圧力差に耐えたり上手く逃すように設計されているが、非与圧区域は圧力がかかる事を想定していない。外板も半分程度の薄さだし、骨組みも内圧に対応したものではないため、小さな力で破壊してしまう事は十分考えられる。
しかも、キャビンは徐々に圧力差が高まって行くのに対し、事故機のように急激に圧力が上昇すれば、より小さな力で破壊する。
現に、ボーイングは事故後に、機体後部から圧力を逃すドアを新設している。

ちなみに機体構造であるジュラルミン(A2024)の引っ張り強度は50kg/mm^2。1辺1mの板を、直径4mmのリベット200個(1辺 20mmごとに50個)を使って留めた場合、耐えられる圧力は2.5トン。3トンには耐えられないね。

ここまで見た

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