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  • 2015/12/18(金) 11:01:54.01
東急田園都市線といえば、都心に働きに出る者達が、凄まじい勢いで乗車し合う、 
殺人的な混雑路線として、この地方に知られている。 
電車が中央林間を出たあと、客達は各駅から上り電車に集まり、次々に遅延が増大し、混み合う。 
通勤客は、激しい混雑と遅延でドロドロボロボロになるから、渋谷到着時点で、激しく体力を消費される。 
俺はいつもそれが苦痛だ。 
最混雑時間帯に走っている電車の、できるだけ空いてそうな電車を10数本ほど、 
血眼でチェックして乗る電車を検討する。 
そして、翌朝、毎度お馴染みの遅延祭が始まる。 
俺はもう一度チェックした電車のみ狙いを付け、ホームに入線してきた電車を睨み付け、 
ウォーッと叫びながら、乗客の海の中に突撃する。 
超満員の車内は、客の臭いがムンムン強烈で、俺のやる気を削ぎまくる。 
鞄の中のノートパソコンは、もうすでに痛いほど破損しかかっている。 
乗客の中に身を埋める。やべぇ。 
汗臭、アンモニア臭や、女性特有の化粧臭を、胸一杯に吸い込む。別の意味で堪らねえ。 
激混み、ワッショイ! 助けてワッショイ!と心の中で叫びながら、やっとの事で吊革を握る。 
時間を比べ、一番遅延がキツイ電車を選んでしまった。 
その電車では、車掌のお詫びまで繰り返し流され、更に遅れて遅れて堪らない。 
その遅延を引き起こした奴は、鷺沼辺りで先行の準急に無理やり乗り込もうとした、五分刈りで髭の、40代の、 
ガチムチ中間管理職だろうと、勝手に想像して、身体中に体やら鞄やらを押し当てられ、 
思いきりもみくちゃにされながら、ガチムチ野郎ふざけんな!各駅停車に乗りやがれ!と心の中で絶叫し、 
鞄をいっそう激しく守る。 
他の乗客は、ミイラのように頭や身体に絡み付き、 
ガチムチ野郎の愚行を呪詛しながら、ウオッ!ウオッ!と唸りながら200%以上の乗車率に耐えまくる。 
そろそろ始業時刻だ。 
俺はポケットからスマホを引き出し、会社の上司のスマホの中に、思いっきりメールする。 
すいません!電車が遅れてます!遅刻します!と詫びながら発射し続ける。 
本当に出世が遠のく気分で、ムチャクチャ憂鬱だ。 
遅延しまくりの田園都市線は、俺達通勤客の涙でベトベトに汚される。 
田園都市線、毎朝毎朝いい加減にしてくれ! 
俺が渋谷で降りたあと、電車は半蔵門線の最混雑区間に突入し、メトロ各駅に向かう乗客を乗せ走り去る。 
またこの後、東武スカイツリーラインまで行って東武沿線の通勤客を乗せ、半蔵門線経由で中央林間に戻ってくる。 
田園都市線利用者にはそんな修羅業行が毎朝待っているんだぜ。

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