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  • 2014/12/06(土) 15:53:52.44
幻のコウゾ?関に自生 「純美濃産和紙」めざす
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014120690085933.html

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された岐阜県美濃市の「本美濃紙」の原料にもなり得る高品質のコウゾが、隣接する同県関市の山間部に自生していることが、県森林研究所などの調査で分かった。
かつて、この地域で栽培され、現在は姿を消したとされる幻のコウゾ「津保草(つぼくさ)」の可能性もある。
研究所は地元と連携して増殖、栽培を広げ、純美濃産の美濃和紙づくりを目指す。

本美濃紙の原料は昭和初期まで、関市の津保川流域に自生する津保草が主流だった。白皮部分が厚く、すいた紙は温かみがあり、高級障子紙に使われていたという。
戦時中に食糧難のためコウゾ畑がつぶされたほか、紙の需要増で県外から原料の調達が進んだため、戦後は地元でも津保草そのものの存在が忘れられてしまった。
今は自生地さえ不明という。本美濃紙の原料は現在、那須コウゾ(茨城)が使われている。

6月に同研究所員や和紙職人らが関市上之保の津保川流域に残るコウゾの自生地を調査した結果、津保草の可能性がある一株が見つかった。
調査した和紙職人の鈴木竹久さん(65)は「樹皮の表面が滑らかで、かなりの品質ではないか」と話す。

研究所は、採取した枝を接ぎ木し個体数を増やそうとしたが、若い枝でなかったため失敗。来春以降、再挑戦し、繊維の長さや太さなどを詳しく調べる。
津保草が栽培されていた当時の原料や成分分析などの資料がなく、見つかった株を、津保草と断定するのは難しいが、渡辺仁志研究員(41)は「性質を調べれば、地元産のコウゾを使った“純美濃産”の本美濃紙ができるかもしれない」と語る。

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