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- 2024/04/04(木) 17:30:57.93
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■?静岡以外?での工事の遅れ
https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2024/03/28/122706/
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20年6月26日、JR東海の金子慎社長(当時)が静岡県庁で川勝知事に「6月中に着工許可をいただければ27年開業に間に合う」と要請した。
当時から24年3月現在までの期間がそのまま静岡での工事遅れと見なせるので、遅れは約3年9ヵ月と計算できる。だが、リニア沿線には3年9ヵ月をはるかにしのぐ遅れが発生している工区が多数ある。
例えば、神奈川県相模原市に建設予定の「リニア車両基地」は工期11年の計画だが、用地買収が未完で未着工だ。今年着工しても完成は35年。加えて、鉄道施設は完成後も電気調整試験や車両の走行実験に約2年をかけるから(本稿ではこの工程を便宜上「工期A」と呼ぶ)、開業は37年。実に10年遅れとなる。これを含む、工事の遅れている代表的な工区の一部を図1にまとめた。
20年夏。筆者はJR東海の宇野護副社長に会う機会を得て、工事の遅れの具体例を挙げ「27年に間に合うのか」と質問した。宇野副社長は「どの現場も27年を目指している」と答えるだけだった。
次に筆者は実際の工事の進捗率を調べた。すると、本線トンネル区間に限れば、その進捗率は10%台に過ぎないと推計できた。
リニア本線ルートは全長約286?。完成している山梨リニア実験線(約43?)を除けば、建設中の区間は約243?。このうちトンネル区間は約211?で、着工されたトンネルの工区は約68?に過ぎず、ほとんどで工事中だ。その半分まで工事が進んでいると仮定しても、本線トンネルの進捗率は34÷211=約16%となる。
243?のうち32?の地上区間も無視できない。住民ネットの資料では、山梨県で完成した橋脚(線路の橋を支える土台)は22本あるが、未着工の橋脚は600本以上だ(推計)。橋脚は3本1組で2〜3年の工期が必要である以上、今後の工事体制にもよるが、いつの完成になるのか予想すらできない。
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