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- 蚤の市 ★
- 2021/11/26(金) 10:13:37.41
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FIRE達成者の資産形成術(上)
株式投資などでまとまった資産をつくり、早期退職を目指すFIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指す個人投資家が増えている。実際にFIREを達成した人はどのように資産を築き、退職後はどんな暮らしをしているのか。「FIRE達成者の資産形成術」では50歳前後でFIREを達成した2人の実例を紹介する。今回登場するのは、高配当株と優待株への投資で資産を築いてきた個人投資家のかんちさん(ハンドルネーム)だ。
公務員だったかんちさんは49歳だった2011年4月に仕事を辞めた。当時の年収は約800万円(額面)。株からの配当が優待分も含めて年600万円ほどあったが、家族5人の生活費年600万円は給与で賄っていた。退職時の資産は退職金や保険を含めて約1億8000万円。「運用益がゼロでも切り詰めれば、辞めても何とかなるかなと考えた」という。
長年の割安株投資が結実
かんちさんが株式投資を始めたのは20歳の頃だ。預金より増えればよいかなといった動機で、割安株への投資を始めた。もともとお金を使う性格ではなかったこともあり、給与から毎年100万円程度を追加投入、コツコツと運用を続けた。やがて運用資産が増え、優待や配当が膨らんでいくにつれて「配当と優待で暮らせるところまで行きたい」と考えるようになった。
配当や優待も意識した投資を続けた結果、2007年には運用資産が3億円を突破。この時、かんちさんは退職を意識した。理由は「当時、交流していた株仲間が例年5月になると2週間くらい東京に滞在して総会巡りをしていた。これが楽しそうで自分も参加したいと思った」から。他にも時期や時間を気にすることなく、海外旅行や趣味のバイク旅行に行きたいという思いもあったという。
その後、リーマン・ショックで資産は半減するが、FIREへの思いは募り、11年3月、忙しい部署への異動辞令が出てすぐ退職を決意した。「辞めても食べていけるという選択肢を持つと、仕事に対する我慢の許容度が下がる。普通なら考えられないような理由だったと思う」と当時を振り返る。
退職後も運用を継続して資産を増やす
退職に際しては、固定費の徹底的な削減など家計を再点検したという。退職による年金・退職金の目減り分は安定高配当株からの配当で補填することとし、退職で使えなくなった保養所や健康診断といった福利厚生はリログループ、ベネフィット・ワン、バリューHRなどの優待で代替して支出を抑えた。
割安株・高配当株を中心とした投資も続けた。銘柄選びに時間が掛けられるようになったこともあってか、退職後の10年で資産は5億4000万円まで膨らんだ。現在は年1200万円、税引き後960万円の配当と株主優待とで生活費を賄っている。「配当は株価ほどは変動しない。普段は株価はあまり気にしていないし、安定した配当収入があれば運用益ゼロでも生活できると考えている」。5年後からは夫婦で年250万円の年金受給も始まる。経済的不安はない。
仕事を辞めた後、やること、行く所がなく困る人も少なくないが、かんちさんにはそんな心配はなさそう。退職後の数年は「遊ぶにも体力が要ることが分かった」というほど遊び回り、今も以前の職場のバイク仲間やテニス仲間、そして株仲間と交流しながら、日々楽しく忙しく暮らしている。
かんちさんは40年間の投資を振り返り、「割安株・配当株への投資は一見地味だが、家計を律して投資へ回す資金を増やし(=入金力を鍛える)、10年、20年とコツコツ続ければ、FIREできるだけの資産は築けると思う」という。また、還暦を迎え、残り時間の大切さも痛感している。「自由に使える時間は有限。子育てから解放されたら好きに生きた方がいい」と実感を込める。
(本間健司)
[日経マネー2022年1月号の記事を再構成]
日経マネー 2021年11月26日 5:00
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOMC210MZ0R21C21A1000000/?n_cid=SNSTW005
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- 2021/11/26(金) 10:14:46.55
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そりゃ、公務員なら余裕でしょ
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