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- 2021/06/13(日) 02:41:29.49
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>>865
阿寒にあるという「アイヌ部落」
https://newsbyl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-yn/rpr/satoutomoko/00222377/title-1613179204566.jpeg
北海道にアイヌ部落は残っていないのか尋ねると、必ずと言っていいほど話題に出てくるのが白老と阿寒である。
とある人から阿寒に行くなら「デポの店」を訪ねるとよいとのアドバイスを受けた。地元の方に聞いてみると、こんな話をしてくれた。
「阿寒には長老がいて、その方は純粋なアイヌらしいです。両親もアイヌ、おじいさんもおばあさんもアイヌです」
そして、「長老の息子さん」の店こそが「デポの店」であることを知った。話題の人物である秋辺日出男氏に会うことができた。
店名の由来は、秋辺氏の下の名前を縮めて呼ばれた「デポ」というあだ名である。
秋辺氏は、ひげをたくわえ、腕の毛が濃くて彫りが深く、いかにもアイヌらしい風貌の人物である。
アイヌの伝統をどうやって守っていくのか。秋辺氏はイヨマンテを行うために子熊を飼っていたが結局果たせなかったという。なぜか。
「可愛いんだわ。人間の子供より可愛がって育てたんだから」
白老に作られようとしている民族共生の空間について秋辺氏は大いに評価する。
「あれは俺がやりたい事を実現するための第一歩としてよい宣伝塔になる。北海道に残された負の遺産を元に戻すために日本政府とアイヌが一緒になって頑張りましょうということ」
日本各地に残る文化を比べて、特にアイヌを民族と呼べる根拠は何かというと、秋辺氏は明確には答えず、その代わりこう語った。
「本州も東北異国は豊臣秀吉に攻められる前は異民族だった。明治維新後に廃藩置県になる前は、あちこちが部族だったと思う」
「アイヌ部落」という名前について、西日本人にはインパクトがあり過ぎるようで、観光会社がそのままの名前で紹介するのを避けるという問題が生じている。
そこで徐々に「アイヌコタン」に変えている。本稿で紹介した「アイヌ部落」という看板もすでにいくつかは入れ替わってしまっているはずだ。
「まあ、俺は観光アイヌだから」
最後に、秋辺氏は自嘲気味にそう言うのだった。
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