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  • 2021/01/15(金) 06:40:13.16
 息苦しさや体の痛み、脱毛、抑うつ症状―。新型コロナウイルス感染が急拡大する中、後遺症の問題が深刻化している。多様な症状が続くのが特徴で、体調悪化から寝たきりとなり職場を解雇されるケースも。後遺症に苦しむ人たちは「退院しても終わらないのがコロナの怖さ」「後遺症治療にも支援を」と訴える。(安藤恭子)

◆感染半年…「今も感覚が狂い、自分でないみたい」
 昨年7月にコロナの陽性が判明した東京都内の20代男性会社員は、微熱や頭痛が11月まで続いた。半年近くたった今も味覚や嗅覚がなく、「感覚が狂い、自分が自分でないみたい」と
話す。大好きだったカップ焼きそばも「味がなくて麺はまるでゴムのよう」。友達に感染の事実すら打ち明けられず、外食も楽しめなくなった。

 「おいしいって感覚がないまま、一生暮らすのか?治るかどうか分からないのが今の最大の不安」と男性。耳鼻科に通い、漢方薬や、アロマオイルをかぐ療法も試したが改善しない。国が盛んに言うワクチン接種も既に感染した人には遠い話で、孤立感は強まる。「後遺症の問題や治療薬の開発にも、もっと目を向けてほしい」
◆1カ月後、頭髪の脱毛が突然始まる
 都内の40代女性は昨年10月中旬に発症し、11月下旬に突然、頭髪の脱毛が始まった。毎日抜ける毛の量は集めるとゴルフボール大に。髪の量は半分ほどに減った。「頭を洗うたび、ドライヤーをかけるたび、髪の毛が抜けていくのを見ると絶望的。お風呂の時間が恐怖でたまらない」

 ウィッグの購入や漢方治療にも費用がかかる。「退院したら終わり、とならない。職場復帰できないほど、症状が重い人もいる。国には少しでも金銭的な支援を検討してほしい」と、この怖さが広く理解されることを願う。
                        ◇
 国立国際医療研究センター(東京)の研究班が昨年10月に発表した論文によると、63人の退院患者から回答を得た結果から、呼吸苦や嗅覚障害、倦怠感などの症状は、発症から120日たっても続いていることが分かった。脱毛のように発症から時間を置いて出現する症状もある。
◆40代が最多、女性患者が男性の1.5倍に
 800人近い後遺症患者を診てきた「ヒラハタクリニック」(東京都渋谷区)の平畑光一院長(42)によると、95%の患者に倦怠感がみられ、気分の落ち込みや思考力の低下を訴える人も多い。年代では40代が最多で女性患者の数は男性の1.5倍に上った。「臓器を侵すウイルスに抗体が過剰に反応し、自らの身体を攻撃する。いわば『免疫の暴走』が後遺症を起こしているのではないか」と話す。
 倦怠感があるのに無理に働いた結果、後遺症の悪化で寝たきりとなり解雇された人や、散歩しただけで悪化したケースもあったという。悪化を防ぐには、コロナ療養後も運動を控えることが重要とみる。
 平畑さんは「まずは国や行政にコロナ後遺症を深刻な問題と認知してもらいたい。その上で、宿泊療養などを終えた患者に3〜4カ月の静養を促す仕組みをつくるだけでも、後遺症の防止につながる」と訴えた。

東京新聞 2021年01月15日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/79927

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