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  • 2020/09/17(木) 15:08:07.31
新型コロナウイルスは中国・湖北省武漢市の研究所で作られたなどとするいわゆる“人工説”の証拠だとする論文を、アメリカに渡った中国人学者が発表した。

この学者はこれまでに、イギリスのテレビ番組で、ウイルスが人工であることの「科学的な証拠を公表する」と予告していて、日本のネット空間でも話題になっていた。

ハフポスト日本版では、この論文を日本のウイルス研究者に読んでもらい、評価を聞いた。


https://img.huffingtonpost.com/asset/5f62b8411e0000de0d475bb3.jpeg
■告発者・閻麗夢氏とは
この「告発」を行ったのは山東省出身の中国人学者・閻麗夢(イェン・リーモン)氏。

閻氏は香港大学公衆衛生学院でウイルスに関する研究を行なっていた際、新型コロナのヒトからヒトへの感染を中国当局の発表よりも前に把握したものの、公表は許されなかったと主張。4月にはアメリカに渡り、アメリカ・FOXニュースなどの取材で「ウイルスは人工に作られたもので、意図的にリリースされた」と話すなど“人工説”を唱えていた。

一方で、所属していた香港大学は声明で、閻氏は新型コロナウイルスのヒト-ヒト感染の研究に従事したことはなく、主張も「科学的根拠はなく、伝聞に過ぎない」としていた。

閻氏の発言が再び注目を浴びたのは9月。イギリスのテレビ番組でインタビューを受け「武漢のウイルス研究所で作られたという科学的な根拠を公表する予定だ」と予告。

日本でも、この発言が注目され、Twitterでは「武漢研究所」がトレンド入り。彼女の発言を取り上げたまとめブログのツイートは3万回以上リツイートされた。

https://img.huffingtonpost.com/asset/5f62b8d11e0000730f475bb4.jpeg
■「6カ月で完成できる」
その閻氏の論文が発表されたのは9月14日。共著者3人の名前とともにオンラインプラットフォームで公開されたもので、新型コロナウイルスが武漢の研究所で人工的に作られたものであることや、合成方法について説明する内容になっている。 

人工ウイルスである具体的根拠として、新型コロナによく似たコウモリ由来のウイルスが大陸の軍関連の施設で見つかったことや、ヒトの受容体と相互作用を起こす部分がSARS(重症急性呼吸器症候群)コロナウイルスと似ていること、ウイルスの感染する性質を変える特有の変異があることの3点を挙げている。

さらに、今の新型コロナウイルスを人工的に合成するための作業手順も示し、おおよそ6カ月で完成できるとしている。

https://img.huffingtonpost.com/asset/5f62b90f2400006217922663.jpeg
■ゲノム科学の専門家に読んでもらった
論文は専門家の目にはどう映っているのか。ハフポスト日本版では、ゲノム科学などが専門で、東海大学医学部の中川草(なかがわ・そう)講師にこの論文を読んでもらい、評価を聞いた。

「確かにウイルスに関する専門知識があり、全くのデタラメが書かれているわけではない」と中川さん。しかし、最初に論文の様式が気になったという。

「所属がファウンデーション(財団)とあり研究機関ではない。コレスポンデンス(責任著者)も個人名ではない。どの個人が責任をもって書いたかがあやふやで、この時点で一般の科学論文の体裁ではない」

科学よりも政治的なメッセージだとの印象を受けるそうだ。ちなみに、論文にある所属先は、アメリカで中国共産党への反対活動を展開しているとされる男性らの関わる財団だ。閻氏はすでに香港大学を離籍している。

では“人工説”の根拠となる記述はどうか。

全文はソース元で
https://img.huffingtonpost.com/asset/5f62b8411e0000de0d475bb3.jpeg?ops=scalefit_630_noupscale

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