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  • 2018/03/16(金) 15:55:21.49
『ぼくのおじいちゃま』 学習院中等科1年 麻生太郎 

 ぼくはおじいちゃまをとてもいい人だと思っている。大磯に行ってもいつもにこにこしておられるし、官邸でお会いしても笑ってらっしゃることが多い。
議会でむっとしているのは、ぼくが学校でつまらない時やむずかしい勉強の時、しかめつらするのと同じことで、あたりまえのような気がする。 
 まあ、怒るのは玉にきずだが、家にいらっしゃる時は、とてもごきげんがいい。
この間、官邸でいっしょにおやつをいただいた時、甘いものが好きなおじいちゃまは、モナカのあんこだけを食べて外側を残したりして、まるで子供のようだ。
 それからぼくは、おじいちゃまの服装では和服が一番好きだ。ゆったりとしてよくあい、白たびもきれいだ。
声は特長があってとてもマネしやすいし、聞いていておもしろい。頭ははげているからかわいく、はな眼がねや葉巻はおじいちゃまからはなせないものだ。
もし、おじいちゃまが、パイプを吸ってたり、普通の眼がねをかけたら、おかしくって見ちゃいられないと思う。 

出典:毎日グラフ別冊復刻版 (サン写真新聞9−昭和29年)1990年8月30日発行

※【おじいちゃま : 吉田 茂】

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