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  • 2015/03/12(木) 00:17:29.20
まんまBE-4に引っかかる感じだな
やっぱブーストポンプだけで調節できないだろうからちっと考えよう


○LNG、酸化剤リッチ二段燃焼、一軸式ターボ・ポンプ

模型や想像図を一見したところ、BE-4には大きく3つの新機軸があるように思う。

1つ目は燃料に液化天然ガス(LNG)を使っていることだ。
LNG燃料の利点は、端的にいえば液体水素とケロシンの中間ぐらいの性能を出すことができ、また推進剤の密度が高いため、ロケットの構造効率を高くできるということがある。
さらに、液体酸素とLNGの組み合わせでいえば、LNGの沸点は液体酸素と近いので、断熱が簡単というのも利点だ。

またブルー・オリジンによれば、燃料タンク内の気圧調整をLNG自身でできるようになるため、ヘリウムを使った加圧系統が不要になるという。
さらにLNGは安価なため開発や試験も行いやすく、ススも発生しないため、将来的にエンジンを再使用する際に操作性や安全性が高くできることから、発展性があるという。

2つ目は酸素リッチ二段燃焼であることだ。まず二段燃焼というのは、ロケットエンジンの動作サイクルのひとつで、
推進剤の一部を予燃焼室(プリバーナー)で燃焼させ、その発生した燃焼ガスで、推進剤をエンジンの燃焼室に送り込むための強力なポンプ(ターボ・ポンプ)を駆動させる。
そしてこのターボ・ポンプを動かすのに使った燃焼ガスもまた燃焼室に送られ、燃焼するというシステムだ。
すべての推進剤を無駄なく使えるため、性能向上が期待できるが、システムが複雑になるため開発は難しい。

そして酸化剤リッチというのは、ターボ・ポンプを動かすためにプリバーナーで発生させた燃焼ガスの中に酸化剤を含んでいるということだ。
エンジンの性能を上げることができる反面、酸化剤を含んだ高温ガスが配管やタービンを流れるため、温度はもちろん腐食にも耐えられるように造らなくてはならない。
これまでに実用化に成功しているは旧ソヴィエト/ロシアぐらいで、特殊なコーティングを施して解決しているといわれる。
ただ、米国もかつて、ボーイングがRS-84という酸化剤リッチのエンジンを試作したことがあり、この時はコーティングを必要としない、特殊な金属を用いて実現したとされる。

3つ目は一軸式ターボ・ポンプと思われる構造を採用している点だ。
一軸式というのは、ターボ・ポンプを回転させるタービンと、LNGと液体酸素をそれぞれ送り込むポンプとが、すべて1本の軸(シャフト)で繋がっている構造のことを指す。

多くのロケットエンジンは、酸化剤と燃料でそれぞれ別々のターボ・ポンプを持っている。
特性が違う2種類の液体を、最適な混合比で燃焼室に送り込む必要があるためだ。
これをひとつにすると、部品数が少なくなるため、軽量化や製造の手間が軽くなるなどの利点があるが、その反面、同じ回転数のポンプでどのように2種類の推進剤を適切に送り込むのか、という難題が発生する。
これを実現するには高い技術力が必要となり、実用化に成功しているのは、やはり旧ソヴィエト/ロシアぐらいしかない。

ここまで見た

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