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  • 2015/01/29(木) 21:24:49.48
いま出版業界が一番に取り組むべき問題は、紙の本の返品率を減らすこと

返品率が増える背景には、本の乱造による出版点数の増大という原因がある

出版社が本を乱造するのは、とりあえず本を作り取次に納品さえすれば、取次
から前金が支払われるため、自転車操業の出版社でも、当面の運転資金を手
に入れることができるという事情があるため

ただでさえ毎日出る出版物の多さに振り回されている書店側としては、そんな出
版社の金策のためだけに出版されたようなクズ本を押しつけられ、イイ迷惑どこ
ろの話ではない

そんな話ウソだろ! と思う人もいるかも知れないので、そうしたクズ本の例をあ
げておくと、以前、ひどい誤訳が話題となり回収騒ぎになった翻訳書 『アインシュ
タイン その生涯と宇宙』 にも、そうした出版社の裏事情があった

当時、資金繰りに困っていた出版社は、仕事を依頼した翻訳者の作業の遅れを
待つことができず、翻訳が未完成だった部分を (googleの自動翻訳など利用し)
編集部で適当にでっちあげ、(前金ほしさに) 取次へ本を納品してしまった
(その後、誤訳と回収騒ぎがマスコミにも取り上げられ、問題の出版社は倒産)

そこで、まずはそうした資金繰りのために粗製濫造される本を、排除する仕組み
から作る必要がある
 ・本を納品したさい、取次から出版社へ支払われる前金制度を無くす
  (取次から出版社への支払いは、実際の本の売上に応じた後払いにする)
 ・あまり返品の多い本については、罰則金など出版社にペナリティを課す
など、本の粗製濫造を防止する対策は、様々な方法が考えられるはず

紙の本の話ばかりで、電子書籍はどうなったの?
と思う人もいるかも知れないけど、そもそも出版社が紙の本にしがみつく理由も
上に書いたような事情によるところが大きい

したがって、紙の本の出版を厳しくすれば、粗製濫造が減る一方で、紙の本に
しがみつく理由も薄くなるため、電子書籍で本を出そうという動きも活発化する
可能性が出てくる

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