ポールは何故嫌われるのかpart2 [sc](★0)
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- 2009/11/19(木) 23:19:46
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最も危険な緊張は、ジョンとジョージの間に走った。何年も脇役に追いやられてきたジョージは、
オノ ヨーコの意見が今やバンド内で自分と同等、時には自分よりも優先されることに気付いた。
極めて重要な問題に対しても、ジョンは何も言わずヨーコの意見に従ったため、他のメンバーは気が狂いそうになった。
それでもポールは冷静に対処するようにした。ヨーコを排してしてビートルズを元の4人に戻すか、我慢するか。
その2つしか選択肢はなく、彼はジョンを失いたくなかったため後者を選んだ。しかし、ヨーコが「ビートルズはこうするべき、
ビートルズはああするべき」とビートルズをいつも”ザ”を付けずに呼んでいたことに、ポールは苛立っていた。
「本当は”ザ・ビートルズ”なんだよ」とヨーコを論しても、無駄だった。
そしてとうとうジョージがキレた。69年1月10日の昼過ぎ、ジョージとジョンは殴り合いの喧嘩をした(2人は後に殴り合った
ことを否定してるが、ジョージ・マーティンはジョンの伝記の著者、フィリップ・ノーマンに対し、口論が殴り合いにまで
発展したが「もみ消された」と語っている)。
その様子は映像に収められていないが、ジョージがビートルズを辞めると言う映像は残っている。ギターをしまいながら
「俺は出ていく。メンバー募集の広告でも出せばいい。またクラブ回りで合おう」と言っているのだ。
ポールとリンゴはショックを受けているようだが、ジョンは落ち着いた様子で、ジョージを嘲るかのようにザ・フーの
「クイック・ワン」を弾き出した。その後、ヨーコがジョージに代わってマイクをとり、歌詞のないブルースを歌い出した。
また同じ日にジョンはエリック・クラプトンをジョージの代わりに入れるのはどうかと提案した。
「何が言いたいかというと、ジョージが辞めてもビートルズを続けたいか、ってこと。俺は絶対に続けたいと思っている」
(ザ・ビートルズ徹底検証「解散40年目の真実」
ローリングストーン日本版2009/11号より)
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