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  • 2016/10/19(水) 21:45:43.66
ご存知の通り、東京オリンピックの経費がどんどん膨れ上がっている。

当初の「ザハ案」(建築家のザハ・ハディド氏、3月に死去)による「新国立競技場」だけはなんとか「廃案」にし、
切り詰めに成功したがほかの施設は「ダダ洩れ」状態に等しいようだ。すでに当初の総経費7340億円は、
このまま行けば、3兆円超とも言われる数字(東京都政改革本部調査チームの試算)に到達する危険性がある。

10月18日に小池百合子・東京都知事は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と会談。
3競技会場(五輪アクアティクスセンター<水泳>、海の森水上競技場<ボート・カヌー>、有明アリーナ<バレーボール>)の計画見直しを伝えた。10月中にも方向性を出すという。

■建設費も問題だが、膨大な維持費こそ問題

一体どうなっているんだろうか? ? 

一部には建設費・材料費の高騰などと言われているが、水泳会場のアクアティクスセンターなどは321億円から683億円と2倍以上の額になっている。
整備費という言葉を使っているが、ひらたくいえば建設費です。

投資家としてのわれわれの経験上、費用が倍になることなど、「第3次世界大戦」でも起きない限り、絶対にない。あり得ない。
すなわち、テキトーに数字を出しておいて、あとで修正すれば文句は言われないだろう、と、ほとんどすべての競技関係者が考えた結果の総体がここにあると言っていい。

さまざまなデータで明らかなのは、建設費は「建物の今後約10年にかかるコスト」の「3分の1程度」にしか過ぎないということ。つまり、メンテは建設費のおおよそ2倍、かかるのです。

この水泳会場の例でいうと、これを建設するとおよそ1200億円もの維持管理費(人件費を含む)が今後かかる、という事実があり、
問題は仮に建設費は国に押し付けても(財政赤字はますます増えるが)、東京都民はこのコストを払い続けることになる。こうした説明が、政府からも東京都からも、ほとんどない。

作っても巨額の維持費が払えるわけがない
水泳会場一つとってもこのざまで、カヌーやボートの会場「海の森水上競技場」が69億円から491億円になっているなど、もうあきれてものも言えない。

つづく

東洋経済オンライン 10月19日(水)11時0分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161019-00141039-toyo-bus_all&p=1

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  • 2016/10/19(水) 21:45:58.73
■民間なら「逆算方式」で計算するのが当たり前

これだけ日本全国で、無駄かつ維持費で地方財政が疲弊している建物が乱立しているのに、いまだにこういう話が出てくること自体が不思議だが、こうなれば取れる手段は一つだけ。
各競技団体に、この維持管理費とどうやってペイさせるのか、具体的なプランを出させたらよろしい。

もちろん「絵に描いた餅」ではだめで、もし結果的に赤字になったら競技団体全体でその赤字を負担する(1人何千万になろうがそんなものは関係ない)という取り決めをすることだ。
「そんな巨額な金額は負担できない」、というのであれば、では、いったいいくらなら維持費を稼ぐことができて、それに見合う建物はいくらまでが限界か、と逆算するしかない。

この水泳会場の例でいうと、当初の683億円はなんとか負担するとしても、維持費の1200億円を水泳会場の運営・営業で負担するなぞ、できるはずがない数字だ。
おそらく、毎週桑田佳佑さんやAKB48が水泳パフォーマンスコンサートなんぞをやっても、この経費は絶対に出ない。大赤字になる。

ということは、「水泳という競技で集められる集客数」をはかり、その入場料、各種グッズ売り上げ、出てくるショップからのショバ代などを合計した収支、「予測PL」がなければならない。
こんなことは民間事業であれば当然であって、そこを無視しているから、こういう壮大な経費の無駄遣いがなくならない。

われわれが岩手・紫波町の施設「オガール」で成功している(代表的な記事はこちら)のは、まさにこの「逆算方式」を追求したからだ。 
建物も含め欧州風の雰囲気がある、などと褒めてくれるメディアもあるが、われわれからすると、正直、当初約50億円を想定した建物からすれば相当に切り詰めて「しょぼい建物」になったのは事実だ。

しかし、「当初の目的」(公民が連携し、図書館など公の集客力も利用しながら、人が集まる、独自性のある楽しい複合施設にする)には、100%合致している。
開業から3年たったが、今も、「オガールは建物がしょぼいから行きたくない」、と言われたことは一切なく、年間90万人以上の人に訪れて頂いている。

■オリンピックはアスリートの祭典、建物の祭典ではない

人は建物を見に来るのではない。その中のコンテンツに興味があるからこそ、移動するわけであって、それが世界最高のアスリートの祭典であれば、
椅子が多少ボロくたって何の問題もないはずだ。つまり、国民が税金を払って赤字を被るのか、黒字にできる範囲の施設で我慢するか、道は二つに一つしかないのだ。

 私もブラジル五輪を見て来たわけだが、小池都知事もご覧になったはずだ。カネがなかったために、「完全に新設の施設」は、ほぼゼロ。
国技のバレーボールはサッカーで有名なマラカナンスタジアムの横にある古びた体育館で行われ、男子トイレなどはただの溝にみんなで並んで放尿する、という失礼ながらトンデモナイ代物だ。

 またビーチバレーボール会場は、完全にプレハブでオリンピックが終われば取り壊すてはずになっていた。
そんな施設で競技をやって、リオ五輪が盛り上がりに欠けた、という評判を耳にされたか?  関係ないのである。

オリンピックはアスリートの祭典であり、建物の祭典ではない。必要最低限の施設
(例えば、国際基準のバレーボール専用のフロアなど)があればいい。ファンは建物など見ていない。競技を見ているのだから。

■ほぼすべての建物は「プレハブ」で足りる

つまり、国立競技場を除けば、ほぼすべてプレハブでOKのはずだ。日本のプレハブ技術は、それこそ世界に類を見ないほどのレベルであり、
それを「日本の売り」にしたって新たなビジネスチャンスの創出にもつながる可能性すらある。
あれほど頑丈で震災にも耐えるレベルのプレハブなら、開発途上国は、それこそ恒久的な建物はいらない、と言い出すのではないか、とも考えられる。

プレハブ施設の方も、とんでもない予算に膨れ上がっているという話も出てきているが、
恒久建設物の維持管理費に税金を投入することを考えるならそれでもまだまし、というべきだろう。

考えねばならないのは、その施設のPLとキャッシュフロー。黒字にならない施設はオリンピックのあと取り壊す。
何百億円も使って、昔ここでオリンピックがありました、なんて記念碑を建てたら、それこそ墓石である。

今なら間に合う。至急、必要最低限のもの以外のプレハブ化を急ぐべし。
いかにサステナブル(持続可能)なものが作れるか、これこそ、日本が世界に示すよいチャンスだろう。

お絵かきランド
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