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  • 824
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  • 2016/10/19(水) 19:57:30.81
>>805
全ゲノム解析法を用いた縄文人と渡来系弥生人の関係の解明
http://www.kahaku.go.jp/disclosure/duties/imgs/h25houkoku.pdf

次世代シークエンサーを用いた古代ゲノム解析の第一段階として,本年度は縄文人骨から抽出したDNAの解析を試みた。
実験に用いたのは東京大学博物館所蔵の福島県三貫地遺跡出土の縄文晩期人(3千3百年前)と慶應大学が発掘した
青森県尻労安部遺跡出土の縄文中期人(4千年前),更に長野県教育委員会の発掘によって得られた
湯倉動物遺跡出土の縄文早期人(8千年前)の3体である。
イルミナ社のHiseq2000を用いた解析によって,三貫地縄文人ではミトコンドリアDNAの82%,核ゲノムの1%の配列情報を得た。
湯倉縄文人ではそれぞれ98%と9%を決定できた。
一方,きわめてDNAの保存状態の良かった尻労安部縄文人ではミトコンドリアDNAを10倍のデプスで全周の配列を決定し,
核ゲノムの80%の配列情報を得ることができた。尻労安部のミトコンドリアDNAはハプログループD4h2に分類された。
試みに現代日本人でこのハプログループを持つものをDNAからデータベースから抽出し,全塩基配列を用いた系統樹を作成したところ,
尻労安部のデータは系統樹の根幹部分に位置することが分かった。
これは古代サンプルに突然変異が蓄積していないためであり,この抽出DNAが古代資料そのものが持っていたことの証明となる。
縄文人の系統的な位置を確認するために,湯倉洞窟と尻労安部のSNPデータを用いて現代人との比較を行った。
双方に共通するSNPは5万6千箇所あまりで,これを現代日本人と中国(北京)のデータと比較した。
主成分分析を行ったところ,このSNPデータで琉球と本土日本の現代人,及び中国人集団は分離されたが,
尻労安部と湯倉縄文人はいずれの集団とも離れたところに位置することが分かった。
この結果はいくつかの解釈が可能であるが,縄文人がアジアの基層集団の遺伝的な特徴を強く保持していると考えると,
現代日本人の成立には,その後の大陸からの影響が大きかったことをうかがわせるものである。
現在,これらの縄文人データに関して,表現系に関わるSNPについての解析を進めている。


>現代日本人の成立には,その後の大陸からの影響が大きかったことをうかがわせるものである。

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